休職したら終わり?障害のある方のための休職とキャリアガイド

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休職したら終わり
  • 休職したらポジションがなくなって、もう戻れなくなるんじゃないかな・・
  • 休職中の収入はどうなるんだろう?生活費をどうやってまかなえばいいのかな・・
  • 休職をしたらその後の転職に不利になるのかな・・

障害のある方が休職をする理由は様々ですが、一般的には、健康管理やリハビリテーション、スキルアップ、メンタルヘルスのケアなどが多いと思います。

休職をする必要が出てくることも一般の人に比べると多くその中で「休職したら終わり」という不安を抱く方も少なくありません。

また、休職後の職場復帰や転職活動に不安を感じ、なかなか休職にふみきれないという相談も多いです。

しかし、休職はキャリアの終わりを意味するものではありません。適切なサポートと準備を行えば、休職は新たなキャリアのスタートラインにもなります。

この記事では、休職の必要性とその背景、そして障害のある方が休職を考える際の配慮点について詳しく解説します。

休職を考えている方、または休職中の方が、自身のキャリアをより良い方向へと進めるための参考となれば幸いです。

この記事を書いた人

公認心理師のサイトスです。

現在は複数の企業でメンタルヘルス関連の研修やカウンセリングを行っています。仕事を継続することに困り感のある方と一緒に、一人ひとりに合った働き方を考えサポートしています。

タップできる目次

10.1%がメンタルヘルス不調で1ヶ月以上の休職・退職!

厚生労働省(2021年労働安全衛生調査)より、過去1年間にメンタルヘルス不調により連続1カ月以上休業、または退職した労働者がいた事業所の割合は10.1%と発表されました。この数値は前年度に比べて上昇しています。

皆さんはこの数字を見てどう感じましたか?

体調やメンタルヘルス不調から休職する人は決してめずらしくないのです。

休職からの復職率は50%という統計もあり、転職も視野に入れたリスタートのための休職をしている人も多いです。

休職の理由

休職する人の理由は様々ですが、人間関係によるものが多いことがわかります。

このデータは実際に休職経験のある方のアンケートによるものですが、休職がキャリアのデメリットになると心配するあまり、同様の要因があったとしても休職にふみきれない方も多いと思います。

次は休職のデメリットとその対応策について見ていきましょう。

休職のデメリットと対応策

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まずはデメリットについてみていきましょう

収入の減少による生活への影響

休職は一時的に働かない期間を設けるため、収入の減少を避けることはできません。

これは生活費の支払いや日々の生活に大きく影響があるでしょう。

特に障害のある方は、医療費やリハビリテーション費用など、健康維持のための出費が増えることもあります。

対策

休職中は、貯金や傷病手当金などで生活費を補う必要がありますが、傷病手当金は全額が支給されるわけではないため、しっかりと生活費の計画を立てることが重要です。

キャリアや昇進への影響

休職はキャリアに影響を及ぼす可能性があるでしょう。

一時的に職場を離れることで、昇進の機会を逃したり、スキルが更新されていかない可能性も考えられます。

対策

休職後の職場復帰や新たな職場での就労を考える際、これらのデメリットを考慮し、休職中も業界の動向をチェックし、必要なスキルを維持または向上させるための学習を続けることが重要です。

社会保険料の自己負担

休職中も社会保険料の支払いが必要なため、経済的な負担となる場合があります。

しかし、社会保険は、所得が減少した場合、保険料の減額措置があります。これらの制度を活用することで、負担を軽減することが可能です。

対策

あわせて公的な支援制度を活用することで、生活保護や障害者手当などの給付を受けることも可能です。

社会的な孤立感

休職中は職場の人々との接触が減り、社会的な孤立感を感じることがあります。これは精神的なストレスとなり、健康状態に影響を及ぼす可能性があります。

そのため休職中も負担のない範囲で外部とのコミュニケーションを続けることも大切です。

具体的には、SNSやメールでのコミュニケーションを続ける、地域のサポートグループに参加する、専門家のカウンセリングを受けるなどが考えられます。

対策

新たな趣味を見つけたり、ボランティア活動に参加するなどして、社会とのつながりを保つことも重要です。

休職のメリット

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休職は、一見するとキャリアにとってマイナスのように感じるかもしれません。

しかし、実際には休職には多くのメリットがあり、特に障害のある方にとっては、そのメリットはさらに大きいと言えます。

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休職がもたらす具体的なメリットについて詳しく解説します。

仕事を気にせず療養できる

休職の最大のメリットの一つは、仕事を気にせずに療養に専念できることです。

特に障害のある方は、日々の仕事と並行して治療を行うことが難しい場合があります。

休職をすることで、自身の健康を最優先に考え、必要な治療を受ける時間を確保できます。

心理的・時間的な余裕を持てる

休職は、心理的なプレッシャーや時間的な制約から解放されるためこれまでより余裕がある生活になるでしょう。

日々の業務に追われる中で、自分自身の心の健康を維持することは難しい場合があります。

特に、障害のある方は、仕事と療養の両立にストレスを感じることがあるかもしれません。

休職をすることで、仕事のプレッシャーから一時的に解放されて、自分自身の心の健康管理に集中することができます。

また、休職は自分自身を見つめ直す時間にもなります。自己理解を深めることは、自己成長にとって重要な要素であり、これは休職後の職場復帰や転職活動においても大きな強みです。

条件を満たせば傷病手当金が給付される

休職中の収入源として、傷病手当金があります。

これは健康保険に加入している労働者が一定の条件を満たした場合に給付されるもので、休職中の生活を支える大きな助けとなります。

具体的には、所定の勤務日数を満たし、かつ医師の診断により一定期間以上の休業が必要と認められた場合に給付されます。

障害のある方は、この傷病手当金を活用することで、休職中の経済的な負担を軽減することが可能です。

自己理解の時間

休職は、自己理解のための時間にもなるでしょう。

日々の業務に追われる中で、自分自身を見つめ直す時間を確保するのは難しいかもしれません。

休職中は、自分自身を見つめ直し、自己理解を深めるための時間が手に入ります。

自分の価値観を再確認したり、自分が何を求めているのか、何が自分を幸せにするのかを考える時間を意味します。

これらの自己理解は、休職後の職場復帰や転職活動において、大きな強みとなります。

休職中に自己理解を深めることで、自身の能力や可能性を再評価することができます。これは、自分自身の健康状態や能力を考慮に入れた上で、自分にとって最適な職業選択をするための重要なステップとなります。

休職したら終わり?休職の注意点

休職には多くのメリットがありますが、その一方で注意すべきポイントも存在します。

特に障害のある方が休職を考える際には、以下のような点に注意することが重要です。

休職中も会社と連絡を取れるようにすること

休職中でも、会社との連絡を適切に保つことは重要です。

これは、休職期間中の情報共有や、復職後のスムーズな職場復帰を可能にするためです。

また、会社との連絡を適切に保つことで、自分自身の状況を理解してもらいやすくなります。

復職の際は医師の診断書が必要

休職からの復職を考える際には、医師の診断書が必要となることが多いです。

これは、自身の健康状態が職務に就くのに適していることを証明するためです。休職中は、定期的に医師の診察を受け、自身の健康状態を把握しておくことが重要です。

休職中の転職活動のリスクと対策

休職中の転職活動には、一定のリスクが伴います。

例えば、休職中に転職活動を行うと、新たな職場での勤務が自身の健康状態に影響を与える可能性があります。

また、休職中の転職活動は、新たな職場での勤務開始日を調整することが難しい場合があります。これらのリスクを避けるためには、休職中の転職活動については、十分な情報収集と計画が必要です。

休職経験者が転職を成功させるポイント

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休職経験者が転職を成功させるためには、いくつかのポイントを押さえておくことが重要です。

特に障害のある方が転職を考える際には、以下のような点に注意することが求められます。

休職期間が終わってから転職活動を始める

転職を視野に入れた休職であっても、具体的な転職活動は休職期間が終わってから始めることをおすすめします。

休職中に転職活動を始めことで、そもそもの体調の回復が見込めなかったり、転職活動のストレスにより新たな職場での勤務にも影響を及ぼす可能性があるためです。

休職期間が終わり、医師から職務再開の許可を得てから転職活動を始めると良いでしょう。

休職の理由によっては不利になる

休職の理由によっては、転職活動において不利になる可能性があります。

特に、休職理由が病気や障害である場合、新たな職場での勤務が健康に影響を及ぼす可能性があると見られることがあります。

そのため、休職の理由を説明する際には、自身の健康状態が改善したこと、または適切な対策を講じていることを明確に伝えることが重要です。

具体的には、休職中にどのような治療を受けたのか、現在の健康状態はどうなのか、仕事にどの程度影響があるのかなどを具体的に説明すると良いでしょう。

仕事に支障がないことを伝える

転職活動においては、自身の健康状態が仕事に支障をきたさないことを伝えることが重要です。

具体的に自分がどのように健康管理を行っているのか、必要な支援を得るためにどのような手段を用いているのかなどを説明すると良いでしょう。

自分の価値を理解し、伝えよう

休職経験者であることは、必ずしもネガティブな点だけではありません。

休職中に得た経験や学び、自己理解など、他の転職者にはない独自の価値を持っています。その価値を理解し、自信を持って伝えることで、企業側もあなたの強みや魅力を理解することができます。

転職エージェント使って効率的に活動する

特に自分の価値をうまく伝えるのが難しいと感じる場合、転職エージェントの利用は非常に効果的です。転職エージェントは、あなたの経験やスキル、そして休職の背景を理解した上で、最適な職場を紹介してくれます。

  • 専門的なアドバイス: 転職エージェントは、多くの転職者をサポートしてきた経験から、休職経験者が直面する可能性のある問題や懸念に対するアドバイスを提供できます。
  • 休職経験者に理解のある企業の紹介: すべての企業が休職経験者を受け入れるわけではありません。転職エージェントは、休職経験者に理解のある企業を知っており、そのような企業を優先的に紹介してくれます。
  • 面接のサポート: 休職の理由や健康状態に関する質問にどのように答えるか、また、自分の強みや経験をどのようにアピールするかなど、面接の際のサポートも受けられます。

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まとめ

この記事を通じて、現代社会におけるメンタルヘルスの問題性と、それによる休職・退職について理解を深めていただけたかと思います。

休職にはデメリットが存在しますが、同時に自身の健康を優先し治療に専念するなどのメリットもあります。

休職後の転職活動においても、休職経験を適切に活用し、自身の価値を伝えることで成功へとつなげることも可能です。

何より大切なのは、あくまで自身の健康です。

サイトス

健康を維持し、自身にとって最善の決断をすることが重要ですね。

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