- 就労移行支援について【ひどい】って口コミがあったので利用を迷っている・・。
- 【意味がない】なら就労移行支援ではなく転職エージェントの方がいいのかな。
- まずは見学に行きたいけど、行ったら断れなくなりそうで心配・・。
就労移行支援サービスを利用してみようかな?と思ってネットで調べようとした時、『意味ない』『ひどい』などの検索ワードを見て、驚いたり、不安に感じたりした方もいらっしゃるのではないでしょうか?
前向きに就労に向けて動き出したにもかかわらず【意味がない】のでは困りますよね。
この記事では、なぜ就労移行支援がネット上で意味がないと言われるのかその理由について、就労移行支援事業所で実際に働いていた中の人がお答えします。
なぜ就労移行支援が『意味ない』『ひどい』と言われているの?
就労移行支援事業所に通い始めたものの、就労移行支援は意味ない、合わない、つらい、ひどい、おかしい 等々・・・・
もしかしたらそんな風に感じている方もいらっしゃるかもしれません。
また 就労移行支援事業所について調べていたらそんな口コミを目にして不安になっている・・ という方もいるのではないでしょうか。
悪質なひどい事業所があるのも事実・・・。
あってはならないことではありますが、事業所の経営を優先するがために利用者にとって不利益なことが行われている事業所があるのも事実です。
悪徳な事業所に通った方にとっては【就労移行支援】に通ったことは意味がないどころか、とてもつらく、人間不信に陥るような経験となってしまったかもしれません。
こういった悪質な事業所が淘汰されていくように行政もチェックを行なっていますが、制度をうまく使ってかいくぐる事業所もあるので見極めなくてはなりません。
続いて、就労移行支援事業所の利用状況のデータを見ながら、利用者の退所の背景をくわしく見ていきたいと思います。
就労移行支援事業所を退所する割合とその理由
就労移行支援事業利用終了後の利用者の状況が載ってるんです。
この表から就職(就職、在宅雇用、復職)により就労移行支援事業所を退所された方は全体の約6割ということがわかります。
そして就職されなかった約4割の方の状況として一番多いのは在宅(13%)ですね。就労移行支援を利用したけれど約1割の方は何らかの理由で在宅に移行しています。
もしかしたら、就労移行支援の利用に不信感を抱いてしまった方も含まれているかもしれませんね・・。
その次にB型へ転所(5.1%)、移行へ転所(3.6%)と続いています。
321事業所、3135人を対象の回答結果で、そのうちの114人(3.6%)が他の事業所へ転所されているという数字をどうみますか?
事業所を辞める決断をしたり、次の事業所を探す労力など、精神的負担が大きいのはもちろんのこと、就労移行支援事業所の利用期間は原則2年です。時間的なロスにもなり、事業所の転所は利用者さんの不利益につながります。
ミスマッチをおこさないために
- 意味のない単純作業が多かった
- 考えていたような就職に向けた支援を受けられなかった
- グループワークばかりで辛かった
- スタッフの人の対応が悪くて、病状が不安定になった
理由を見てみると、就労移行支援事業所とのミスマッチが原因であることが多いようです。
ミスマッチを防ぐためにできること
事業所にはそれぞれ特徴があるので、自分のやりたいこととプログラムの内容が合っているかどうか見極める必要があります。
自分の目的に合っていない事業者ではどんな良いところでも【意味ない】【ひどい】事業所になってしまいます。
就労移行支援事業所は大きく分けて3つのタイプに分類できます。
・多岐にわたったプログラムが用意され、就労に必要な様々なスキルを高めることができ、事務職を目指す人にも適している。
・自己理解やセルフマネジメントなど就労に必要なセルフコントロールなどを身につける様々なプログラムが用意されていることが多い。
・大手の就労移行事業所は一般型が多く、そのため事業所の数も多い。
・IT関係のスキル特化型が多い。
・専門的なスキルを身につけるためのプログラムが用意されている。
・資格取得のためのノウハウがある。
・専門的なスキルを使った就労先との連携があることが多い。
・障害の種類に特化したプログラムが用意されている。
・同じ障害を持つ利用者と安心して訓練を受けることができる。
・事業所自体がその障害に深い理解があり、利用しやすい。
専門スキルを身につけたいと考えている人が、ビジネスマナーの習得がメインの事業所は選ぶのはミスマッチ。
反対にすぐに実践的な演習を行うのではなく、時間をかけて働く準備をしたいと思っている人が専門スキルの習得をメインとしている所はミスマッチです。
自分の希望を伝えると「うちではこういうプログラムがあるのであなたにピッタリですよ。」ってどこの事業所でも通所をおすすめされると思います。
では、しっかりと見極めるために必要なことは何でしょうか?
見学時に即決しなくても大丈夫!
就労移行支援事業所の通所を検討されている方の中には、これまでの就労経験の中で自信を失っていたり、不安を抱えている方も多いかと思います。
また、説明を受けた後に断りづらく感じてしまう方、サービスが自分に合っているのかすぐには判断しづらい方などもいるのではないでしょうか?
【意味ない】【ひどい】と言って転所を考えることのないように、事業所選びは慎重に行う必要があります。
事業所選びのアドバイス
- 自分がどんなトレーニングをしたいかしっかりと考える
- 通える範囲内にある目的に合った事業所をいくつかピックアップする
- 信頼のおける人と一緒に見学に行く
- 1カ所だけでなく数カ所の事業所を見学する
- 気に入ったところで無料体験を受ける
自分がどんなトレーニングを受けたいのか考える
事業所のタイプは大きく3つにわかれます。自分の通いたい事業所はどのタイプでしょうか?
事業所をいくつかピックアップします
事業所は一つだけを選ぶのではなく必ず複数選びましょう。事業所との相性が合う合わないは必ずあります。いくつかの事業所を見学して比較するのが大切です。
信頼のできる人と一緒に見学に行く
見学に行っても事業所の利用を即決する必要はありません。ただ、丁寧に説明をしてもらったのに断りづらい、雰囲気に流されて利用を決めてしまったという方もいます。
正直に「他の事業所も見学しようと思っています。」「帰ってゆっくり考えてから決めます。」と自分で言えれば一番いいのですが、言いづらい場合は、同行してもらった家族や友人に言ってもらいましょう。
また事業所との相性を客観的に見てもらうためにも信頼できる人の視点も参考になりますよ。
複数の事業所を見学に行く
気に入って契約した事業所でも、利用の途中で不安になることが誰でも一度や二度あります。
その時に1つの事業所しか知らないと”違う事業所の方が良かったのかも”と考えてしまいがち。
いくつかの中から1番自分に合う所を選んだのならば、うまくいかない時にすぐに事業所を変えることを選択するのではなく、プログラムのもっと良い利用方法があるのかなとか、担当者を変えてもらおうかなとか、まだ自己理解が足りないのかなとか、違う対処方法を考えられます。
気に入ったところで無料体験を受ける
いくつか見学した結果一番興味を持った事業所の体験をしてさらに事業所との相性を確かめてみましょう!
事業所のスタッフとのトラブルに対処するには?
体験をして気に入ったところに通所を始めたとしても、絶対にトラブルがなく満足できるとは言い切れません。
その場合は泣き寝入りする必要はありませんよ。
どのような不適切な支援が行われていたのかはわかりませんが、どのような場合でもぜひ声をあげていただけると幸いです。
直接言いにくい場合は、手紙でもメールでも構いません。
利用者さんが困ったことや納得のいかないことがあれば改善していきたいとどの事業所でも思っているはずです。
事業所へは言いにくい、もしくは言ったけれど改善がされないといった場合は、お住いの市区町村の障害・福祉担当の相談窓口や第三者機関である「運営適正化委員会」に相談をすることをお勧めします。
※「運営適正化委員会」は全国の都道府県社会福祉協議会に設置されている社会福祉、法律、医療などの学識経験者で構成される公正・中立な第三者機関です。
福祉サービスを利用する中で利用者が不利益を被り、『事業者が誠意ある対応をしない』『更なる不利益を恐れ、苦情を言うこともできない』『問題があると思うが、どうしたら良いかわからない』などのご相談に、対応方法の紹介、委員会による状況の調査や解決に向けた調整などを行います。引用:東京都社会福祉協議会
就労移行支援事業所を辞めたい時は?
通所の体力がなく体調をくずした、交通費や昼食代の金銭的な負担が大きい、訓練が合わず病状が悪化したなど、事業所をいったん辞め、他のサービスを利用するといった選択肢もあります。
また、通所してみて自分には別の事業所の方が目的に合っているとわかったという場合も、他の事業所へ通うため今の事業所を辞める手続きが必要になります。
では 辞める手続きについてです、とその前に。
事業所の方に辞めたい理由を話し、最後の相談してみませんか?
就労移行支援は就職するためのトレーニングを行う場です。
もしかしたら同じようなことが職場でもあるかもしれません。
体調がすぐれない理由、何を辛いと感じているのか、どんな支援が受けたいと思っているのか。
通所の日数を減らしたり、環境を変えたり、プログラムを見直すなどできることがあるかもしれません。
相談することで自分を見つめなおすこともできるかもしれませんね。
また、他のサービス(就労継続支援A型、就労継続支援B型、その他のサービス)の情報も色々と教えてくれるかもしれません。
相談した結果、退所をすることになった場合は辞める手続きに進みましょう。
就労移行支援は福祉サービスなので特別な難しい手続きが必要なわけではありません。
事業所によって多少の違いはありますが、基本的にはサービスを終了するための書類を提出するのみになります。
手続きは簡単ですが、辞めると言い出しにくかったり、引きとめられたら「どうしよう・・。」という不安もありますよね。
辞めることが自分一人では難しく感じる人は、市区町村の障害・福祉担当の相談窓口に相談してみて下さいね。
無理して通う必要は全くありません
就労移行支援事業所の悪い口コミを参考にしながら、事業所が合わないと感じたり、プログラムが意味ないと感じることは事前の下調べで軽減できることや、通所後であれば体調に合わせて配慮を受けたり、プログラムの見直しなど、悩んだらまずは相談をしてみることをお伝えしました。
それでも解決しない場合は、無理をして通う必要は全くありません。
就職する方法は他にもあります。安心してくださいね。
障害者向け転職エージェントを利用してみよう
ハローワークを利用して転・就職活動をした経験のある方もいらっしゃるでしょう。
ハローワーク求人の障害者雇用枠への応募者はとても多いため書類選考がなかなか通らないという声も多く聞きます。
また書類審査が通ったあとも
・企業と面接の日程調整等やり取りするのに気を遣い疲れてしまった
・就労条件をすり合わせるのが難しかった 等、1人で就活を行うことに難しさを感じる方も多いです。
そこで、おすすめなのは障害者向け転職エージェントを利用することです。
転職エージェントとは無料で、人材を募集している企業と転職を希望している方とのマッチングをしてくれる会社です。
転職エージェントを利用の注意点
ここに注意!
- 障害者手帳を取得していること
- 就労の準備が整っていること
- 複数のエージェントに登録すること
転職エージェント利用対象者
障害者向け転職エージェントの利用対象者は、障害者手帳をお持ちの方です。手帳取得手続き中の方も対象としているエージェントもありますので、気になるエージェントがあれば問い合わせてみるとよいでしょう。
就労の準備が整っていること
転職エージェントではすぐに就労可能な方と企業とのマッチングを行っています。
就労の準備が整ってから利用すると良いでしょう。
・生活リズムが整っている
・体調管理ができている
・社会人としてのマナーが備わっている
・障害の特性を理解し自己対処や合理的配慮を求めることができる
複数のエージェントに登録する
就労移行支援事業所にもそれぞれ特色があるように、転職エージェントも対応エリアや案件数、実績のある業種などそれぞれ強みがあります。
また、求人が集まっているタイミングの違いなどもありますので、複数のエージェントに登録をして効率よく就活を行うと良いでしょう。
おすすめの転職エージェントについても詳しく書いているので参考にして下さいね。
- 転職エージェントについてくわしく知りたい方は
- 障害者向け 転職エージェントおすすめランキング
おすすめの転職エージェント
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