- 人間関係が上手くいかなくて悩んでいる・・
- お願いしたり、断ることが苦手・・
- 時間やスケジュールの管理ができなくて周りに迷惑をかけてしまう・・
- 感情のコントロールができずトラブルをおこしてしまう・・
発達障害の人の中には自分なりに努力をしても思うようにいかなかったり、仕事が続かず悩んでいる方もいらっしゃるのではいでしょうか。
そんなあなたにおすすめなのがSST(エスエスティ)です。SSTは「Social Skills Training(ソーシャルスキルトレーニング)」の略で、日本語では「社会生活技能訓練」と言われています。
対象は、子どものイメージが大きい人もいますが、大人の発達障害、精神障害者を含む全ての人が訓練の対象です。
今回は、大人の発達障害をもつ人が、就労を継続する上で必要な社会生活スキルを身に着けられる「SST」について紹介します。
SST(ソーシャルスキルトレーニング)とは
ソーシャルスキルトレーニングの定義は、一般社団法人SST普及協会によると「社会生活技能訓練」「生活技能訓練」と呼ばれる社会スキルや生活スキルの訓練のこと。認知行動療法の一種と言われています。
訓練の内容はコミュニケーションにとどまらず、服薬管理や体調・健康管理など自己管理に関わるスキルを高めることも含まれます。
「訓練」と名はついていますが、決して厳しいものではありません。「できること」を増やし、生活しやすくなろうという目的で実施することが大きな特徴です。
ソーシャルスキルトレーニングの訓練内容
SSTでは、例えば以下のことを様々な方法を使って訓練していきます。
- 挨拶や返事、伝え方
- 会話のキャッチボール
- 共同作業時の役割分担
- ルールを守る、仲間と協力する
- 上手な断り方・頼み方(大人なら仕事や飲み会など)
- 通院時の医師との会話の仕方
- 働き続けるための自己管理
- 日々の生活のなかで困っていること
ソーシャルスキルトレーニングでは、日常生活に必要なスキルを基礎知識から学び、ロールプレイやレクリエーション、グループワークなどを通して実践します。
SSTは大人の発達障害に効果があるの?
ソーシャルスキルは大人から学んでも身に付くものなのか、大人の発達障害に効果があるのか気になりますよね。
日本の場合、療育で発達障害児に行っているというイメージも定着しているでしょう。しかし、就労移行支援事業所や就労継続支援、自立訓練施設、病院などでも実施されています。
大人の発達障害の場合は、就労支援移行事業所や医療機関などでソーシャルスキルトレーニングを受けることができます。
例えば、ADHDの「一方的に話してしまう」「話を最後まで聞くことが苦手」、ASD(自閉症スペクトラム障害)の「相手の気持ちを察する・自分の状態を伝えることが苦手」などにSSTは効果的です。
ソーシャルスキルトレーニングの具体的なやり方
SSTは、扱うテーマや内容、施設の特徴などの状況によって方法が異なります。この項目では、主な方法を解説します。
共通のルールを設定しているところが多い
特にグループワークやロールプレイの場合、参加者全員が認識するルールがあります。
・いつでも見学OK
・嫌な時は「パス」できる
・人の良いところを褒めよう
・良い練習のために相手を助けましょう
・質問はいつでもOK
・トイレなど離席の際は断ってから
主にこの6つのルールがあり、施設ごとに言い回しを変えたり、追加をしています。
ロールプレイで実際の場面を再現
最も有名な方法がロールプレイです。どんな場面で、どのように対応したらいいのかを参加者全員で考えます。実際に演じながら意見交換をして、より良いコミュニケーションの方法を学ぶ方法。
ロールプレイは10人未満くらいの人数でやることもあれば、1対1で行うこともあります。
レクリエーションで楽しく学ぶ
レクリエーションやゲームは楽しみながら社会性を学べる方法です。SSTの訓練開始時に、ウォーミングアップとして実施する場合もあります。
ゲームの中に、ルールを守る、協力する、勝敗を受け入れるなど要素を入れることで、講義を受けるだけよりも実践的に身に着けられます。
ディスカッションで「聞く」「話す」を学ぶ
大人の発達障害の場合、特にディスカッションやグループワークが苦手な人は多いでしょう。しかし、SSTのディスカッションは、相手の話を「聞く」ことと、相手に自分の意見を「伝える・話す」訓練です。
違う意見が出てきたとしても、「参加のルール」を守り、安心して練習できます。
ほかにも、絵カードやワークシート、ソーシャルストーリー(日常で困りやすい課題の例を短く物語にしたもの)を用いたり、料理や作品づくりなどの共同作業を通して社会的スキルを身に着ける方法もあります。
就労を継続したい人は日常的にSSTを活用しよう!
ここまでお伝えしたことは、専門家と一緒にやる訓練でした。専門家の元で訓練を受けることが最適なトレーニングですが、日常的に意識できることもあります。
大人の発達障害の場合、就労・就職の「継続」は大きな課題の一つでしょう。大人の発達障害の人が、日常で活用できるSSTは挨拶や会話の中で出来ることです。
例えばSSTの基本スキルを意識することは日常生活でもできます。基本スキルとは、「視線を合わせる」「明るい表情」「はっきりとした大きな声」などのこと。これらを意識するだけでも、今より生活しやすくなるでしょう。
SSTをやるなら専門家のところで
この記事を読んで「SSTを受けたい」と思った人は多いでしょう。
発達障害の人が訓練を受ける場合、治療もしくは復職や継続就労目的が多いです。
書籍などを参考に自分でやってみるよりも、就労移行支援事業所や職業訓練、リワーク・デイケアなどの専門機関で受けることをおすすめします。
SSTを学んだ専門家と一緒に取り組む方が、正しい知識を学びつつ、身に着けやすいトレーニングを受けられるからです。
大人や発達障害の人も、今から訓練することで社会的スキルは身に着けられます。まずは、お近くの就労移行支援などの機関に相談してみましょう!
就労移行支援ってどんなところ?
就労移行支援事業所選びに失敗したと感じている利用者の声で多く聞かれるのが「事業所の雰囲気が自分には合わなかった」「自分の受けたいプログラムがなかった」「障害の特性を考慮してくれなかった」といったものです。
就労移行支援事業所は、自主的な活動を中心とした所から、障害の特性に合わせた個別サポートを強化している所まで様々。事業所選びに失敗しないためには、「自分の通える範囲にどんな事業所があるのか」をしっかりと調べることが重要なのです。
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