- 仕事探しにストレスを感じている
- ストレスにうまくつきあえるようになりたい
- ストレスコーピングってなに・・?
この記事では、就活うつはもちろん就労後にも役立つ、ストレスコーピングについて書いていきたいと思います。
就活うつは甘えじゃない
障害をもちながらも「自分らしく仕事をしたい!」と就職活動を行う中で
・書類選考に通らない
・面接がうまくいかない
・内定が取れない
など、なかなか思うように進まないことがあるかと思います。
これまでの職場で障害の特性を理解されず、つらい経験をされた人等は就活がうまくいかないことで嫌な記憶を思い起こしてしまったり、自分を必要以上に否定してしまうなどメンタルに不調をきたすことがあります。
「就活うつ」はこのように就職活動をすることでメンタルに不調をきたし、うつ病やうつ状態になることをいいます。
メンタル不調とは、厚生労働省の「職場における心の健康づくり~労働者の心の健康の保持増進のための指針」において
”精神および行動の障害に分類される精神障害や自殺のみならず、ストレスや強い悩み、不安など、労働者の心身の健康、社会生活および生活の質に影響を与える可能性のある精神的および行動上の問題を幅広く含むもの”
と定義されています。
では就活うつによって心身の健康や生活の質にどんな影響があるのでしょうか。
就活うつの主な症状
就活を続けて行く中で
眠れない
食欲がない
やる気がでない
頭痛・腹痛・吐き気などがある
ぼーっとする
などの症状が出始めたら要注意です。
就活うつは甘えではありません。就活によるストレスからくるメンタル不調です。
気分の落ち込みや体調不良を長引かせることでうつ病にもつながります。
就活うつになりやすい人はこんな人
うつになりやすい人チェックリスト
- 人とのコミュニケーションに必要以上に緊張してしまったり、臨機応変な対応が苦手だったりと、就活の緊張状態への耐性が弱い。
- 家族や支援者などの期待に応えようと焦ってしまう。
- 結果に結びつかないのは自分が悪いからだと自分を責めてしまう。
- 一日中、就活の事ばかり考えてしまう。
- 内定がもらえなかったらどうしようと常に不安な気持ちでいる。
いかがでしょうか?あなたはいくつ当てはまりましたか?
たくさん当てはまるという方は真面目で一生懸命、責任感が強く、完璧主義な方ではないでしょうか?
反対に、マイペースで楽天家、失敗しても次また頑張ろうと気持ちを切り替えやすい人は就活うつになりにくいタイプと言えるでしょう。
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生活習慣を見直してメンタル不調を予防
大事なことは、不調になる前にしっかりと予防をすることです。
メンタル不調を予防するために必要なこと
- 規則正しい生活
- 適度な運動
- 人とのコミュニケーション
- 自己理解
規則正しい生活
人が活力をもって生活するためには十分な睡眠をとり、次の日に疲労を残さないことが大切です。
人間の体内時計は朝日とともに起きて日が沈めば眠るようにできているそうです。そして残念ながら人の体は寝だめはできず、平日の睡眠不足を休日寝て過ごしてリセットすることはできません。
適度な運動
運動はストレスを解消するために効果があるだけでなく、実はメンタル不調の予防にも効果があることが研究によってわかっています。
スポーツは苦手という方はウォーキングでOKです。
運動によって交感神経が優位になりポジティブ思考になるといわれています。また運動により分泌されるホルモン(セロトニン、エンドルフィン)は脳を活発にしたり、リラックス効果があり、心が安定します。
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人とのコミュニケーション
気持ちが塞いでいたり、疲れていると人とのコミュニケーションも億劫になるかもしれませんが、家族や友人などと話をすることで気分転換が出来たり、心が軽くなったりします。
一人で考えていると、悪い方にばかり考えがいってしまうことも多いので気の許せる人との時間ももつといいでしょう。
自己理解
調子が良い時の自分とメンタル不調時の自分をきちんと知っておくことも予防につながります。
自分自身の不調のサインにいち早く気づくことで、セルフケアができ不調を長引かせずにすみます。
「夜が寝付けなくなってきたら、遅くまでスマホやPCを触るのを控えよう。」など、ちょっとした変化にも早めに対応していくことが大切です。
ストレスコーピング
生活習慣を見直しても少しずつストレスがたまってしまう・・という方にはストレスコーピングをすることをおすすめします。
ストレスコーピングとはストレスと上手に付き合うための対処法です。
就活によるストレスはもちろん、就労等により環境が変わることでストレスを感じることは生活をしていく上で、誰でも経験することです。
ストレスの発生のメカニズムについて理解を深め、自分のストレスポイントやその対処法を考えてみましょう。
ストレッサーとストレス反応
ボールになんらかの刺激(ストレッサー)が加わったことで、ボールが凹んでしまった状態をストレス反応と言います。
ストレッサーによって引き起こされるストレス反応によって、心や身体、行動に変化があらわれますが、通常であれば一時的に凹んでも刺激がなくなったり、時間が経過することで元に戻ることができます。
しかし、ストレスが大きすぎたり、なんの対処もせずにいることで凹みは戻らなくなりメンタル不調へとつながっていきます。
ではメンタル不調を起こさないようにするにはどうすれば良いのでしょうか?
私たちはストレッサー(刺激)に対して、それが自分にとって無関係なものなのか脅威(ストレスフル)となるものか等、常に認知的評価を行っています。
そして脅威(ストレスフル)と評価した場合は、過去の経験などに基づいてストレスコーピングを行いその状況を切り抜けているのです。
しかし、いつもうまくいくとは限りません。
コーピング(ストレスの対処)をしても、切り抜けることができなかった場合はストレス反応として、心理的な反応や行動の変化、身体的な反応がおこります。
心理的な反応・・・不安、イライラ、抑うつ気分、集中力の低下など
行動の変化・・・・過食、多量飲酒、喫煙、買い物依存など
身体的な反応・・・頭痛、息切れ、疲労感、嘔吐、下痢、睡眠障害など
コーピングには様々な種類があります。
いろいろなコーピング(対処方法)を知っていることで、切り抜けるための引き出しが増え、メンタルの不調が起こりにくくなります。
ストレスコーピングの種類
ストレスコーピングには様々な方法がありますが、その中から主な3つのコーピングを紹介します。
①問題焦点コーピング
ストレスの原因となっているそのものに働きかけて問題を解決する方法です。
例)仕事の業務量が多くストレスになっている。
➡ 仕事量を調整してもらう。
例)上司のひどい叱責の仕方がストレスになっている。
➡ 上司と話し合い改善をはかる。
実際には人間関係のストレスの場合直接働きかけて解消をするのは難しいことが多いかもしれません。
その場合は、周囲の人に相談するなどして解決のアドバイスを得る社会的支援探索型コーピングも有効です。
②情動焦点コーピング
ストレッサーそのものに働きかけるのではなく、ストレッサーに対する考え方や感情をコントロールする方法です。
例)仕事の責任が重くてつらく、ストレスになっている。
➡ 自分が成長できる良い機会だと考える。
例)上司から叱責されて落ち込み、ストレスになっている。
➡ 傷ついた気持ちや悲しみを誰かに聞いてもらい気持ちを整理する。
③ストレス解消コーピング
ストレッサーを感じてしまった後に、ストレスを発散させ解消させたり、和らげる方法です。
例)人間関係がうまくいかずストレスを感じている。
➡ 気の合う友達とカラオケに行き、楽しい気持ちになることでストレスを発散する。
例)仕事で大きな失敗をし、憂鬱になりストレスを感じている。
➡ 好きなアロマの香りの中でヨガをし、心を穏やかに過ごす。
代表的なストレスコーピングを紹介しましたが、ストレスコーピングは様々な方法があります。
自分に合った方法を知っておくとストレスと上手く付き合うことができるでしょう。
ストレスコーピング まとめ
就活中や就労後もストレスが全くないということはないでしょう。
なぜなら悪い事だけでなく、良いことでも環境の変化としてストレッサーになり得るからです。
ストレスを感じているな、体調がいつもと違うななどメンタル不調のサインに気づいたら一人で悩まずカウンセリングを受けたり、就労支援を受けている方は専門職の方に相談するなど早めに対処してくださいね。
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