障害者の就労について

障害者雇用促進法をわかりやすく解説!法定雇用率とは?民間企業は2.3%に

サイトス
こんにちは 公認心理師のサイトスです。

この記事では障害者雇用を支える「障害者雇用促進法」についてわかりやすく説明しています。

「法定雇用率」って何?の質問にもわかりやすくお答えしていきます。

少し難しく感じるかもしれませんが、障害者枠での就労を検討している方は一度目を通してみて下さいね。

障害者雇用促進法ってどんな法律なの?

障害のある人の職業の安定を実現するために障害者雇用促進法があります。

全ての国民が障害の有無に関わらず個人として尊重され、障害者が職業生活においても、経済活動を構成する労働者の一員として、本人の意思と能力を発揮して働くことができる機会が確保されることを目的の一つとしています。

まずはこの障害者雇用促進法の目的を達成するための具体策について説明したいと思います。

障害者雇用促進法の3つの方策

1つめの方策 雇用義務制度

事業主は雇用している全ての従業員に対して一定割合以上の障害者を雇用するよう義務付けています。

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その中で常時雇用している労働者数と雇用しなければならない障害者の割合が決められていて、これを「法定雇用率」と言うんです!

法定雇用率とは?

2021年3月より民間企業における障がい者のこの法定雇用率が2.2%から2.3%に引き上げられました。

区分以前2018年4月~2021年4月~
民間企業2.0%2.2%2.3%
国・地方公共団体など2.3%2.5%2.6%
都道府県などの教育委員会2.2%2.4%2.5%

この法定雇用率の算定の対象となるのは「障害者手帳を持つ人」です。

以前は「身体障害者手帳を保有する身体障害者」「療育手帳を保有している知的障害者」のみでしたが、2018年4月1日から「精神障害者保健福祉手帳を保有する精神障害者」も加わりました。

ポイント1

障害者雇用制度の中では、障害者は原則として障害者手帳を持っている方として定義されています。

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【解説】障害者手帳 申請の方法とメリット・デメリット!

障害者手帳を取得すると障害者雇用枠での就職が可能になります。

 

令和2年 障害者雇用状況の集計結果をみると精神障害者の雇用者数は法定雇用率の算定に加わった2018年の50,048人から2020年88,016人と大幅に増えていることがわかります。

 令和2年 障害者雇用状況

これは母数となる精神障害者の人数が増えていることや、障害への理解が進んできたことも要因と思われます。

障がい者全体の雇用者数も57万8292人(前年比3.2%増)と17年連続で過去最高を更新しています。

また実雇用率は2.15%、法定雇用率達成企業の割合は48.6%となっています。

 法定雇用率達成企業割合

法定雇用率を満たしていない場合はどうなるの?

①納付金を納めなければならない

納付金制度により、 企業は法定雇用率に足りない人数分の納付金を納めなくてはなりません。

この納付金は障害のある方を多く雇用している企業へ必要な施設設備にかかる費用等の助成金として提供されています。(障害者雇用納付金制度

障害者雇用納付金制度

②行政指導が入る

法定雇用率が大幅に達成できていない企業に対しては行政指導が行われます。

また、再三の行政指導にも関わらず障害者雇用が進まない場合、最終的には雇用率未達成企業として社名が公表されることもあります。

ポイント2

企業は法定雇用率の達成に向けて環境整備、職場の理解、採用プロセスの工夫、定着率を上げる工夫など、前向きな取り組みを行っている。

2つめの方策 職業リハビリテーションの推進

障害のある人の職業の安定をはかるための方策として、職業リハビリテーションの推進が定められ以下の3つの施設を、職業リハビリテーションを実施する機関として定めています。

施設では障害のある人に対して、特性に合わせたさまざまな職業リハビリテーション(障がいのある人が仕事を通じて社会参加、自己実現、経済的自立などをすること)を行っています。

障害者職業センター

職業リハビリテーションの中心となる機関で、以下の3種類があります。

障害者職業総合センター  1カ所
広域障害者職業センター 3カ所
地域障害者職業センター 52カ所

職業カウンセラーが在籍し、障害のある人の職業の能力を評価する「職業評価」や適切な職業選択を行うための助言である「職業指導」などを主に行っています。

障害者就業・生活支援センター

就業面における支援だけでなく生活面における支援を必要とする障がい者に対して、就業及びこれに伴う日常生活、社会生活上の相談・支援を一体的に行っています。全国に334センター(2018年4月2日時点)

ハローワーク

厚生労働省が設置・運営している機関で、障害がある人に対応する専門の相談員が配置されており、職業相談や職業訓練、職業紹介や、就職後の職場定着支援などを行っています。

3つめの方策 差別の禁止と合理的配慮の提供義務

平成25年改正障害者雇用促進法において、事業主の障害者に対する差別の禁止及び合理的配慮の提供義務が規定されました。

平成27年3月には、その具体的な内容を定める障害者差別禁止指針及び合理的配慮指針が策定され、障害者に対する差別の禁止及び合理的配慮の提供義務については、平成28年4月から施行されています。

差別の禁止

差別とは雇用分野におけるあらゆる局面(募集及び採用、賃金、配置、昇進、降格等)において、障害者であることを理由として

障害者を排除すること
障害者に対して不利な条件を付すこと
障害者よりも障害者でない者を優先すること

とされ、障害有無にかかわらず同じ機会を与えなければならないとしています。

ただし、障害の有無により異なる取り扱いを行ったとき、その取り扱いに合理的な理由が認められる場合は禁止の対象とはなりません。

禁止される差別は障害者と障害者でない者の不当な差別的取扱いであり、障害者間の異なる取扱いは禁止される差別に該当しません。

参考:厚生労働省作成「障害者雇用促進法に基づく障害者差別禁止・合理的配慮 に関するQ&A」

 

合理的配慮の提供義務

企業には合理的配慮を提供する義務があります。

合理的配慮とは、障害のある人の特徴に応じて社会的障壁をなくすために行われる個別の対応や支援のことです。
配慮の例として 、設備面の配慮  ・就業時間に関する配慮・コミュニケーションに関する配慮などがあります。

一般雇用で入社した場合は、企業の既存のやり方やルールを変えてまで配慮をしてもらえる可能性は低い現状がありますが、障害者雇用で入社した場合は、 企業は障害のある人が能力を発揮する際に支障となる事情があるとき、改善のための配慮を行う必要があります。

合理的配慮とは

設備面の配慮の例として、身長差により木製の塀があり、低身長の人が前が見えづらいとします。

見やすくなる工夫として、塀をガラス製に変えることも考えられますが、多額の費用が掛かり過重な負担がかかります。

では足台を置くアイデアはどうでしょうか?

背の低い人は台に乗ることができるようにすれば、負担をそれほどかけることなく配慮ができますね。

このように企業にとって対応や支援が過重な負担となる場合には、合理的配慮の提供義務はありませんが、業務への影響や費用負担などの要素を考慮しながら話し合い、寄り添っていくことが企業に求められています。

参考:厚生労働省作成 合理的配慮指針事例集 

まとめ

2021年3月より民間企業における法定雇用率が2.2%から2.3%に引き上げられたことによって、障がい者雇用者数も過去最高を更新され、障害者の転職市場は「売り手市場」といわれています。

体調が安定し、生活リズムが整っており、就職をする準備が整っている場合は、障害者向けの転職エージェントを利用して積極的に就・転職活動を行いましょう。

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