就活ノウハウ

特例子会社で働くデメリットやメリット。求人はどこで探すの?

特例子会社メリットデメリット

『特例子会社なんて名前、初めて聞いたな。』という方も多いのではないでしょうか?

障害者雇用に関心がない限り、あまり一般的には馴染みのない名前かも知れませんね。

サイトス
この記事では、そんな特例子会社でメンタルヘルスケアのためのカウンセリングや、ストレスチェックや分析などを行っていた公認心理士のサイトスが【特例子会社に就職したらデメリットはあるの?】という疑問についてわかりやすく説明していきたいと思います。

 

障害者雇用促進法について

わが国では障害者の職業の安定を図ることを目的として、障害者雇用促進法が定められています。

1960年制定の【身体障害者雇用促進法】がもととなり、その後多くの改正を経て現在にいたっています。

身体障害者雇用促進法において、事業主が雇用すべき障がい者の最低雇用率が初めて設定されましたが、その達成については企業の努力目標でありその対象も身体障がい者のみに限定されていました。

その後、身体障害者雇用促進法は、障害者雇用促進法へと改名、改正され、対象となる障がい者の種類が拡張されました。現在では、身体障害者、知的障害者、精神障害者が対象になっています。

また、努力目標であった雇用率も規定の法定雇用率が設けられ、その達成は義務となりました。

法定雇用率とは?

障害雇用促進法では、一定の従業員数を超える企業や自治体は、決められた割合で障がい者を雇用しなければならないと決められています。

この割合が法定雇用率です。

区分 以前 2018年4月~ 2021年4月~
民間企業 2.0% 2.2% 2.3%
国・地方公共団体など 2.3% 2.5% 2.6%
都道府県などの教育委員会 2.2% 2.4% 2.5%

民間企業だけでなく、国や地方公共団体や教育委員会などもこの法定雇用率を達成させることが義務づけられているんですね。

特例子会社制度とは?

会社の業種や規模などによっては、障害のある方のために環境や制度を整えることが難しい場合があります。

そのため、障害のある方が安定して働きやすくするために子会社を設立し、厚生労働大臣の要件を満たし認可を受けたものを特例子会社とよび、在籍している障害のある従業員を親会社やその他のグループ会社に雇用されているものとみなして、障害者の法定雇用率を算定できる仕組みが特例子会社制度です。

実は特例子会社制度が法制化されからすでに30年以上。

令和3年の「障害者雇用状況」集計結果(厚労省)によると令和3年6月1日現在で特例子会社の認定を受けている企業は562社で、雇用されている障害者の数は、31,163人。
雇用者のうち、身体障害者は11,841人、知的障害者は22,021人、精神障害者は7,856人となっています。

10年前のデータと比較すると 319社→562社

雇用されている障害者の数10,833→31,163人

身体障害者 8,168→11,841人

知的障害者 7,594→22,021人

精神障害者 666 →7,856人 となっており、社数は約1.7倍、雇用人数は約2.9倍と推移しています。
特例子会社における雇用状況

                                                                                                          就労三銃士作成:厚生労働省「障害者雇用状況」集計結果(厚労省)より

特例子会社認定の要件

【認定要件】

事業者が特別の配慮をした子会社を設立する場合、以下の要件を満たす必要があります。

(1) 親会社の要件
親会社が、当該子会社の意思決定機関(株主総会等)を支配していること。
(具体的には、子会社の議決権の過半数を有すること等)
(2) 子会社の要件
① 親会社との人的関係が緊密であること。 (具体的には、親会社からの役員派遣等)
② 雇用される障害者が5人以上で、全従業員に占める割合が20%以上であること。
また、雇用される障害者に占める重度身体障害者、知的障害者及び精神障害者の割合
が30%以上であること。
③ 障害者の雇用管理を適正に行うに足りる能力を有していること。
(具体的には、障害者のための施設の改善、専任の指導員の配置等)
④ その他、障害者の雇用の促進及び安定が確実に達成されると認められること。

※特例子会社の設立以外にも、「企業グループ算定特例」と「事業協同組合等算定特例」等、実雇用率を算定できる方法もあります。

出典: 厚生労働省 特例子会社

特例子会社(抜粋)

2021年6月現在、特例子会社は562社あります。その中からいくつか抜粋してみました。誰もが知っている大企業には特例子会社があるところが多いですね。

菱信データ㈱

三菱UFJ信託銀行㈱

三井物産ビジネスパートナーズ㈱

三井物産㈱

㈱日立ハイテクサポート

㈱日立ハイテク

㈱リクルートオフィスサポート

㈱リクルートホールディングス

㈱長谷工システムズ

㈱長谷工コーポレーション

㈱JTBデータサービス

㈱JTB

㈱九段パルス

㈱小学館

ソニー希望・光㈱

ソニーグループ㈱

NECフレンドリースタフ㈱

日本電気㈱

㈱キューピーあい

キューピー㈱

ブリヂストンチャレンジド㈱

㈱ブリヂストン

㈱京王シンシアスタッフ

京王電鉄㈱

㈱博報堂DYアイ・オー

㈱博報堂DYホールディングス

㈱メトロフルール

東京地下鉄㈱

㈱ベネッセビジネスメイト

㈱ベネッセホールディングス

NTTクラルティ㈱

日本電信電話㈱

㈱スワン

ヤマトホールディングス㈱

花王ピオニー㈱

花王㈱

花椿ファクトリー㈱

㈱資生堂

㈱バンダイナムコウィル

㈱バンダイナムコホールディングス

豊通オフィスサービス㈱

豊田通商㈱

第一生命チャレンジド㈱

第一生命ホールディングス㈱

トーマツチャレンジド㈱

有限責任監査法人トーマツ

オリックス業務支援㈱

オリックス㈱

王子クリーンメイト㈱

王子ホールディングス㈱

コネクシオウィズ㈱

コネクシオ㈱

㈱サイバーエージェントウィル

㈱サイバーエージェント

クリナップハートフル㈱

クリナップ㈱

㈱早稲田大学ポラリス

学校法人 早稲田大学

ゆうせいチャレンジド㈱

日本郵政㈱

楽天ソシオビジネス㈱

㈱リクルートスタッフィングクラフツ

楽天グループ㈱

㈱リクルートスタッフィング

リベラル㈱

ラディックス㈱

㈱KDDIチャレンジド

KDDI㈱

ベイク・ド・ナチュレ㈱

エン・ジャパン㈱

㈱NTTデータだいち

㈱NTTデータ

東電ハミングワーク㈱

東京電力ホールディングス㈱

丸紅オフィスサポート㈱

丸紅㈱

㈱パソナハートフル

㈱パソナグループ

パーソルサンクス㈱

パーソルホールディングス㈱

㈱サザビーリーグHR

㈱サザビーリーグ

オリンパスサポートメイト㈱

オリンパス㈱

㈱帝京サポート

学校法人 帝京大学

㈱三越伊勢丹ソレイユ

㈱三越伊勢丹ホールディングス

アフラック・ハートフル・サービス㈱

アフラック生命保険㈱

㈱レオパレス・スマイル

㈱レオパレス21

東京海上ビジネスサポート㈱

東京海上ホールディングス㈱

CTCひなり㈱

伊藤忠テクノソリューションズ㈱

ALSOKビジネスサポート㈱

綜合警備保障㈱

エヌ・エル・オー㈱

日本ロレアル㈱

おれんじ・ふぉれすと㈱

学校法人 法政大学

㈱いなげやウイング

㈱いなげや

㈱ぐるなびサポートアソシエ

㈱ぐるなび

セコムビジネスプラス㈱

セコム㈱

㈱JALサンライト

日本航空㈱

シダックスオフィスパートナー㈱

シダックス㈱

㈱サンドラッグ・ドリームワークス

㈱サンドラッグ

イトキングリーンアイ㈱

イトキン㈱

㈱ローソンウィル

㈱ローソン

日清食品ビジネスサポートプラス㈱

㈱日清食品ホールディングス㈱

㈱ジェイ・アイ・ハートサービス

学校法人東京女子医科大学

住商ウェルサポート㈱

㈱マーノ

メルコテンダーメイツ㈱

住友商事㈱

㈱マルエツ

三菱電機㈱

㈱ココカラファインソレイユ

㈱ココカラファイン

スリーエムフェニックス㈱

スリーエムジャパンホールディングス合同会社

㈱ドコモ・プラスハーティ

㈱NTTドコモ

パーソルチャレンジ㈱

パーソルホールディングス㈱

ライオンともに㈱

ライオン㈱

㈱マイナビパートナーズ

㈱マイナビ

明治安田ビジネスプラス㈱

明治安田生命保険相互会社

㈱住化パートナーズ

住友化学㈱

味の素みらい㈱

味の素㈱

㈱モスシャイン

㈱モスフードサービス

SOMPOチャレンジド㈱

SOMPOホールディングス㈱

NULアクセシビリティ㈱

日本ユニシス㈱

IBソリューションズ㈱

養老乃瀧㈱

ソニー生命ビジネスパートナーズ

ソニー生命㈱

コカ・コーラ ボトラーズジャパンベネフィット㈱

コカ・コーラ ボトラーズジャパン㈱

㈱角川クラフト

㈱KADOKAWA

キリンオフィスサービス㈱

キリンホールディングス㈱

LINEビジネスサポート㈱

LINE㈱

帝人ソレイユ㈱

帝人㈱

㈱DNPビジネスパートナーズ

大日本印刷㈱

日本ハムキャリアコンサルティング㈱

日本ハム㈱

㈱電通そらり

㈱電通グループ

野村かがやき㈱

野村ホールディングス㈱

㈱東京ドームウィズ

㈱東京ドーム

特定子会社のメリットは?

特例子会社は企業にとっても、雇用される側にとってもメリットがあります。

企業側のメリット

障害者雇用率の達成

障害者雇用は、企業の社会的責任(corporate social responsibility、略称:CSR)の一つです。

障害者基本法においても、企業は適切な雇用の機会の確保や必要な支援を行わなければならないとされています。

法定雇用率を達成することは義務であり、常時雇用労働者数が101人以上の事業主が法定雇用率を達成していない場合は、不足する障害者数に応じて1人につき月額5万円の「障害者雇用納付金」を納付しなければなりません。

反対に、法定雇用率を超えている事業主には「障害者雇用調整金」などの助成金が支給されます。

これは障害のある人を雇用する際の職場環境の整備、特別の雇用管理などの経済的負担の差を調整する目的があり、「障害者雇用納付金」は、「障害者雇用調整金」の資金として活用されているのです。

特例子会社の運営によって障害者の雇用の促進、安定を図り、障害者雇用率をあげることができるでしょう。

障害に配慮した柔軟な雇用体制

親会社とは別に雇用管理できることで、雇用管理の仕組みを柔軟に設計したり、必要な配慮を行うための職場環境を構築することができます。

障害者雇用のノウハウの蓄積

法定雇用率が2021年4月より2.2%→2.3%へ改訂されたことで、企業はより一層の障害者雇用拡大に取り組む一方で、業務の切り出しや雇用管理が難しくなるなど、課題も複雑化しています。

特例子会社の運営によって障害者雇用における知識や経験が蓄積され、安定した障害者雇用につながります。

業務やコストの集中化

障害のある人を企業内の複数の部署に分散して雇用するより、業務や管理、資源配分を一元集中することがで、各部署で負担していた施設改修費などのコストを削減したり、障害者に対しての指導員の配置などの効率を高めることができます。

特例子会社 雇用される側のメリット

障害特性が配慮された職場環境で仕事ができる

特例子会社メリット

 

特例子会社認定の要件には職場環境を整備しなければならないことが定められています。

そのため、一般枠採用に比べ職場のバリアフリー化や時短勤務や時差出勤等、障害特性に合わせた配慮があり、勤務が継続しやすい工夫がされています。
また服薬・通院など医療に必要な時間確保に関しても理解が深いといえるでしょう。

障害者同士で交流を持ち、助け合える

一般の会社に障害者枠で雇用されたとしても、障害があることで居心地の悪さを感じてしまう場面が少なからずあるようです。

その点、特例子会社では障害を持った人が多く採用されており、それぞれの特性を理解しあえる環境にあります。

正社員

特例子会社のデメリットは?

企業側のデメリット

特例子会社には、色々な特性をもった障害のある方が複数働いています。

そのため、様々な配慮や育成の方法を確立していく必要があります。

また特例子会社といっても営利企業としての経営を求められますので、障害者の雇用・定着とのバランスを取っていかなければなりません。

雇用される側のデメリット

業務が限定されがち

特例子会社では、親会社やグループ企業のサポートを行う業務を行っていることが多いです。

そのため業務内容として約7割が事務補助(オフィスの事務的サポート、仕分け、印刷、コピー)をあげています。

特例子会社 業務内容

引用:障害者雇用及び特例子会社の経営に関する実態調査

給与面がやや低い

仕事が限定的となる分、待遇もやや低いことが多いです。

101~105万:21.6%
151~200万:33.5%
201~250万:21.6%

年収が101万~250万の人が全体の約77%を占めていることがわかりますね。

特例子会社 年収分布

引用:障害者雇用及び特例子会社の経営に関する実態調査

求人の探し方

特例子会社の求人は一般企業の障害者枠の求人に比べると少ないため、通える範囲に求人がなかったり、ハローワーク等の公開求人は倍率も高く希望をしても書類が通らないなどのデメリットがあります。

 

特例子会社の求人を含め、転職エージェントに登録して自分に合った非公開案件を紹介してもらいましょう。

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自分に合った選択が必要

障害のある方が働く場所は特例子会社以外にも一般企業の障害者枠があります。

特例子会社で働くよりも一般的に給与面も良く、キャリアアップの機会があるなどメリットがあります。

その一方で、一般枠に比べればもちろん障害に対する配慮を受けることができますが、特例子会社と比較すると障害への配慮はまだまだ整っていないのが現状です。

特例子会社に比べると同じ職場に障害をもった人が少ないので、気を遣うこともあるかもしれません。

特例子会社では指導員によるサポートが受けられることが多いですが、一般企業では上司の異動などもあり、新しい環境に順応していく必要性に迫られることも考えられます。

給与面が良くスキルアップが望めたとしても、結果的に継続的な就労ができなければ意味がありませんよね。

どちらにもメリット、デメリットがあるため、現在の自分の状況にどちらが合っているのか、しっかりと考えましょう。

特例子会社メリット・デメリット

特例子会社が向いている人、向いていない人

 

これまで見てきた特例子会社のメリットデメリットをふまえて、特例子会社での就労に向いている人・向いていない人をまとめてみました。

自分ではどちらが向いているかわからない場合は、就労に関する相談機関に行かれるといいかもしれません。

ぴったりチャートであなたにぴったりな相談機関を探してくださいね。

特例子会社に向いている人
特例子会社に向いていない人
  • これまでに体調不良などで転職をくり返しているため、障害に手厚い配慮があるところで継続した就労がしたい
  • 企業の特例子会社で、安定した就労をしたい
  • 環境の変化があまりない仕事を選びたい
  • 転職エージェントなどを使って特例子会社の非公開案件も探したい
  • これまでの就労スキルを活かせるような業務に就きたい。
  • 一人暮らしを続けるため、少しでも収入が高い方がいい
  • 少しずつでもスキルアップしてやりがいのある仕事に就きたい。
  • いずれは一般雇用にチャレンジしたいと思っている。

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