うつ病の本人とその家族が共倒れしないために気をつけたい5つのこと

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うつ病 共倒れ
  • うつ病の家族を支えるために自分の生活にも支障がでてきている・・
  • 助言を拒否され関係が悪くなってしまった・・
  • 治療費や生活費などの心配もある・・

うつ病は本人が一番つらいのは当然ですが、家族もつらい病気と言われています。

本人は理解されないと悩み、家族は接し方がわからないと悩み、互いに疲れ切ってしまうことも少なくありません。

その結果、共倒れしてしまうという話もよく聞きます。

今回は、うつ病患者の家族が共倒れしないために気をつけたい5つのことを解説します。

この記事を書いた人

公認心理師のサイトスです。

現在は複数の企業でメンタルヘルス関連の研修やカウンセリングを行っています。仕事を継続することに困り感のある方と一緒に、一人ひとりに合った働き方を考えサポートしています。

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最も大事なうつ病理解

うつ病患者と家族が共倒れしないためには、「気をつけたい5つのこと」の前に症状への理解が必要です。うつ病は心の病気と思われがちですが、心だけではなく体の症状もあります。もしかしたら、ご家族は体の症状を先に気づいてあげられるかもしれません。

一般的なうつ病の症状

個人差があるため、うつ病患者全員が同じ症状ではありません。ここでは一般的によくみられる症状を紹介します。

うつの症状

・眠れない、眠りが浅い
・些細なことで怒りやすい
・食欲がない
・頭痛や胃の不快感
・感情が乏しい
・動作がゆっくりしている
・自責の念が強い
・興味関心の減退
・人と比べて卑屈になる

これらの症状がよくみられる症状です。

以前よりも笑わなくなった、疲れているように見えるなどがあれば、うつ病の前兆の可能性があります。

また、判断力や集中力の低下もみられるなど、以前はできていたことができなくなってしまうという症状もあります。

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うつ病患者の家族が共倒れしないために気をつけたい5つのこと

うつ病 共倒れ

どんな症状があるかわかったら、次は共倒れしないために気をつけたいポイントをしっかり認識して起きましょう。

共倒れしないための5つのこと

・心配しすぎず見守る
・治療者ではなく協力者
・家族も専門機関を頼る
・適度な距離をとり、自分を大事にする
・SOSや変化には敏感になる

心配しすぎず見守る


うつ病の回復への道のりは長期戦です。個人差はありますが、何年もかかる人もいます。ご家族は不安や心配になると思いますが、一番心配になっているのは本人です。「いつ治るの」「このままで大丈夫なの」「○○してみたら(外出やバイトなど)」など、心配しすぎることで本人のペースを無視した発言をしてしまいかねません。

心配しすぎず、そっと見守りましょう。関わらないのではなく、そばにいたり、適度に日常会話をすることで十分なのです。

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治療者ではなく協力者


うつ病患者には、ちゃんと専門的な知識を持った主治医やカウンセラーなどがついています。

うつ病理解のために書籍を読んだり、家族会に参加することは大事ですが、「治そう」としてはいけません。

家族が治療者になろうとすると、本人だけではなく家族も責任を感じてつらくなってしまいます。うつ病患者が穏やかに生活して、少しでも回復の道に近づけるように「協力者」となりましょう。

家族も専門機関を頼る


専門機関は本人の為だけの場所ではありません。

病院やクリニック、カウンセリング、保健センター、家族会などご家族も「頼る場」を作るようにしましょう。接し方を学ぶ目的でもいいですし、本人には言いにくいことを聞いてもらう場として活用するという方法もありです。

ただし、本人を無理やり連れて行こうとはしないようにしましょう。あくまでも家族が自分のために行く場所と認識して活用してみてくださいね。

適度な距離をとり、自分を大事にする


心配だとは思いますが、程よい距離感が重要です。

うつ病患者のために我慢する」のはやめてください。

例えば、以前はご友人とお茶に行っていたけど、「うつ病の夫のために」行くのをやめてしまうと、うつ病であるご主人には無言のプレッシャーがかかります。

うつ病患者が傷つくのは言葉だけではありません。適度に離れて自分の時間を作るようにしましょう。

SOSや良い変化には敏感になる


四六時中見ている必要はありません。適度に関わる中で、本人の様子をそっと見守ることと同時に昨日との違いなどを少し考えるだけで十分です。

SOSに気づくことは、自殺や自傷行為を防ぐことに繋がります。

例えば、「声が大きくなった(もしくは小さくなった)」「部屋から出ない頻度が増えた」「身辺整理を始めた」などがあります。あくまでも例ですが、このような変化は本人も無意識に始めているSOSの場合があるので、「ちょっと一緒に散歩する?」など寄り添ってみましょう。

良い変化に気づき、声をかけてあげることは本人の自信に繋がります。

良い変化とは大きいことよりも些細な方が良いでしょう。例えば、食器をシンクまで運んでくれるようになったとか、朝少し早く起きるようになったなどです。

声掛けは基本的には「ありがとう」とお礼を伝えたりなどがいいですが、行動の良い変化なら「明日の朝は何食べたい?」など早起き出来ていることを知っているよということが伝わる声掛けなどが良いかもしれません。

過剰に褒めるとプレッシャーになります。

声掛けが分からない場合は、お礼や本人が言ったことを否定せず受け止めてあげるなどがよいでしょう。

共倒れしないために


今回は、うつ病患者とその家族が共倒れしないために気をつけたい5つのことをご紹介しまました。

なかなかこの記事を読むだけでは実践しにくいところもあるでしょう。病院はハードルが高いと考える人もいるかもしれません。

就労移行支援事業所によっては家族の相談を受け付けている場所もあります。

ご家族が頼りやすい場所で専門家に相談できる機会を作っていってくださいね。

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参考サイト 厚生労働省

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