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”障害者枠はずるいの?”障害者雇用のメリットや大変なこと

障害者枠 ずるい

障害者が、一般の人たちと同じように仕事をすることは難しいことです。

だからこそ障害者枠という制度があるのですが、残念なことに

『障害者枠はずるい!』

という人たちがいます。

特別扱いされている?楽な仕事ばかりしている?休みや休憩が多い?

本当にそうでしょうか?

障害者枠は障害特性への配慮があるもので、配慮がなければ障害者は普通に働くことが難しくなります。

配慮があったとしても意外と大変なこともあるんですよ。

なぜずるいと言われるのか?そしてどのようなメリット・デメリットがあるか、検証していきましょう。

ピアトス

発達障害とうつ病の診断で障害者手帳を取得し、障害者枠で働いています。時々、いいなとか・・ずるいなって言われるんですよね。

そもそも障害者枠とは?

障害者枠とは障害者雇用のことで、事業主が障害者手帳を持っている人を雇用することです。

一般雇用に比べて就労しやすく、働く上での配慮が得られやすくなります。

障害のためにできない、諦めるのではなく、障害者が希望や能力、適性を十分に活かしながら活躍することを目指した制度です。

障害者枠はこれでもずるい?大変なこと5つ

障害者枠は本当にずるいのか、次の5つの項目について検証していきましょう。

  • 業務内容
  • 給料
  • 上司の対応
  • 大企業への就職のしやすさ
  • 勤務時間

表面上だけ見るとずるいと思えることも、実態を知ることで必要な配慮であることがわかりますよ。

障害者枠の業務内容は?

障害者枠で働く人には、一般雇用では行う業務である、電話対応や営業などが免除されていることがあります。

これらは単に苦手だから、やりたくないからというわけではありません。

身体機能、脳機能、精神的機能の問題であるため、努力や頑張りで何とかできるものではありません。

特に脳機能や精神的機能の問題であれば表面上から分かりにくくなります。

そのため、ずるいという人は障害者には困難な業務が存在することを理解しにくいのかも知れません。

特性に応じて業務内容に配慮があるのは障害者枠をりようするメリットですね。

障害者枠の給料は?

障害者枠 給料 低い

厚生労働省の平成30年度障害者雇用実態調査による平成30年5月の平均賃金は、

❝身体障害者は21万5千円、知的障害者は11万7千円、精神障害者は12万5千円、発達障害者は12万7千円❞

です。

障害者全体の1年間の平均給与は、175万2千円となりました。

一方、民間の事業所に勤務している方の平成30年度の平均給与は約440万7千円です。(国税庁平成30年分民間給与実態統計調査結果

単純計算ですが、両者に265万5千円もの開きがあります。

この金額の差には、勤務時間や業務内容、責任の度合いなどが考慮されており、決して障害者だから優遇されているわけではないことがわかります。

上司の対応

障害者への対応が、はたから見たら「甘やかされている」と感じる人がいます。

その理由のひとつとして、雇用側の課題が挙げられます。

これらの課題から、雇用側が障害のある人にどのような対応をしていいか、どの程度の配慮が必要なのかなど、『わからない』ことが関係していると言えるでしょう。

そのため失敗や間違い、体調不良などに対して理解を示すことや許容といった、ある意味諦めや投げ出しと受け取れる行動しかできません。

その上司の諦めの態度が「甘やかしている」と見えるのです。(もちろん中には的確に対応できる上司もいます。)

本来であれば、障害の有無に関係なく解決策や対応法を一緒に考えることが通常です。

それが障害者だから、障害者枠だからと諦められることが本当にずるいのでしょうか?

大企業への就職のしやすさ

制度上、企業は一定割合人数、障害者を雇用しなければいけません。

大企業であるほど労働者が多く、障害者雇用の数も大きくなります。

さらに、雇用率を満たしていなければペナルティとして納付金を徴収されるため、障害者雇用率が高い大企業ほど、障害者雇用に積極的になります。

一般雇用であれば応募できない大企業でも、障害者枠であれば応募できる可能性が高くなるので、大企業への就職のしやすさという意味では『ずるい』かもしれません。これは障害者枠のメリットと言えるでしょう。

勤務時間

障害者雇用している企業が、配慮している事項について、

を挙げている企業が半数ありました。

障害のある方は、能力の偏りや身体機能の不自由さなどがあり、特に責任感を伴う仕事中は思っている以上に疲弊してしまうものです。

また、疲れてしまってからの回復は、余計に時間がかかってしまいます。

そのため、心や体を休めるためにも勤務時間の配慮は必須となります。

そもそも休みたくて休むのではありません。

休まずしっかり働くほうが給料もいただけます。

それでも勤務時間の配慮が必要なのは、あくまで障害があるからなのです。

給与面を考えるとデメリットに思える短時間勤務も、負担なく継続して就労するためにはメリットと言えますね。

一部の障害者のために「ずるい」と言われることがある

一部の障害者の言動が「ずるい」と見えることがあります。

障害者にも優しい人や意地が悪い人、気が強い人や弱い人など個性があり、残念なことに、障害者枠であることを逆手にとる人がいることも事実です。

そんな一部の障害者のために障害者枠が「ずるい」と思われることがありますが、あくまで一部であり、決して障害者全体がそのような行為をするわけではありません。

障害者枠を「ずるい」という人はそもそもの見方が間違っている

ここまで障害者枠はメリットとなる点も、そして大変な点あることをお伝えしてきました。

障害者枠は、障害があっても、合理的配慮により障害特性や適性に応じた仕事をするためのもの。

この配慮があって、やっと一般雇用と同じスタートラインに立てたと言えます。

決して優遇された、お得な制度ではないのです。

大変なことやデメリットはありますが、それでも障害者枠を利用することは、障害がある人が自分らしく生活していくうえで欠かせないものです。

障害者枠のメリットを上手に利用しよう

少しずつではありますが、障害者雇用率は上がってきています。

それにともなって障害者枠に理解を示す企業や人がどんどん増えてほしいですね。

障害者雇用で働くには転職エージェントを利用するのがおすすめ!

理解のない方にずるいと言われることもありますが、それでも障害者枠で働くことは障害のある人にとってメリットもある一つの選択肢です。

自分の障害の特性に合った企業の求人を探すには障害者エージェントを利用するのが近道です。

転職エージェントの利用は無料ですので、いくつかのエージェントに登録して良さそうな求人を比較しながら転職活動を行うと効率的ですよ。

参考書籍

発達障害の人の「就労支援」がわかる本/梅永雄二/講談社

ちょっとしたコツでうまくいく!発達障害の人のための就活ハック/窪貴志 他/(株)翔泳社

障害者雇用の実務と就労支援~「合理的配慮」のアプローチ~/眞保智子/日本法令

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