- てんかんで障害者手帳はとれるのかな
- てんかんがあってもできる仕事ってあるのかな・・
- てんかん持ちにおすすめの仕事を知りたい!
- どんな合理的配慮を求めたらいいのかな?
てんかんで障害者手帳は取れるのかな?
障害者雇用で配慮を受けながら働くことができたらいいなと考えているもいるのではないでしょうか。
てんかんは、突然の発作やけいれんなどの症状を引き起こす神経系の疾患が、定期的な通院や服薬によって症状を抑えることができます。
また発作の起きやすいタイミング、発作の種類、発作が起きた時の対応や必要な配慮……それらを具体的に把握し合理的配慮があれば、継続して働くことができます。
ただし、てんかんは症状が変わることもあります。ご自身や周囲の安全を守るためにも、危険な業務は避けるほうがいいでしょう。
また障害者手帳を取得することで、生活をより快適にするための支援やサービスを受けることができるので取得を検討をすることをおすすめします。
この記事では、てんかんの人に向いてる仕事、向いてない仕事、仕事上の注意について説明します。てんかんがあるからといって、就労を諦める必要はありません。一緒に考えていきましょう。
てんかんで障害者手帳は取れるの?
てんかん発作によって労働能力や社会参加能力が制限されたり、日常生活に支障が出る場合があり、身体的・精神的な障害による社会生活上の制限が生じる時は、障害者手帳の取得が可能となります。
障害者手帳は、身体的・精神的な障害による社会生活上の制限を補うための制度であり、日常生活や就労、教育、医療などの面で様々な支援を受けることが可能です。
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てんかんの人におすすめの仕事は?
「てんかんだから向いている」ということは言えません。てんかんは、その人の性格や能力を決定してしまうものではありません。
実際にてんかんを持っていても、希望された仕事についている方々がいます。てんかんを理由に仕事を選ぶのではなく、あなたの適性を優先して仕事を探しましょう。下記にあげるのは、実際にてんかんを持ちながら働いている方々の一例です。
- 医療従事者など専門職
- パソコンを使った事務作業
- 接客や商品陳列など軽作業を含む仕事
- 自宅からのリモートワーク
知識や技術を求められる専門職、座ってコツコツできる事務職、軽作業を伴う立ち仕事もありますね。では向いていない仕事はあるのでしょうか?
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てんかんの人に向いていない仕事は?
てんかんだから向いていない仕事がある、とは言い切れませんが、避けたほうがいい業務というのはあります。
それは危険を伴う作業です。なぜならば、大きな事故につながりかねないため、会社でも従業員の持病や健康チェックが特に厳しいためです。
薬で発作を抑えられていたとしても、症状の変化によって突然意識を失うかもしれません。あるいは、実は気づかれていない一瞬の発作があって、それが重大な事故につながるかもしれません。
もちろん、これは誰にでも起こりうるリスクです。だからこそ、てんかんに限らず従業員の健康管理は厳しく、生活習慣病や睡眠時無呼吸症候群も危険業務から外されます。
てんかんの症状・発作
てんかんと一口に言っても、発作は人それぞれです。
発作の種類、誘発要因、精神症状などを把握するためにも、ご家族や主治医など周囲に協力してもらいましょう。
発作の種類
単純部分発作 | 本人の意識はあるが、運動障害、視覚・聴覚の障害、頭痛、吐き気など。 |
複雑部分発作 | 意識が徐々に遠のいていく。動作を止めてぼーっとする。歩き回り、フラフラする、口をもぐもぐする。 |
強直発作 | 数秒~数十秒。硬直して倒れる。 |
間代発作 | 数十秒~1分以上。手足をがくがくさせ痙攣する。 |
欠神発作 | 数十秒間、倒れないが意識がなくなる。突然起きる。 |
脱力発作 | 数秒。筋肉が弛緩し崩れるように倒れる。 |
ミオクロニー発作 | 全身、または一部の筋肉が瞬間的に収縮する。連続して起きることもある。転倒したり持っているものを投げ飛ばすなど、強い場合もある。 |
発作の前後に見られる精神症状
- 不機嫌・怒りっぽい
- ぼーっとする
- まわりくどい
- しつこい
- 幻覚・妄想
- 無意味な動作を繰り返す
日常の中での誘発要因
季節の変わり目
気温の変化
時間帯(早朝、深夜など)
光(強い光、光の点滅)
疲れやストレス
驚いた瞬間
薬の飲み忘れ
症状の変化による薬が合わなくなった
てんかんの人の仕事上の注意点と対応
繰り返しになりますが、ご自身のパターンの把握と、どういう対応が必要か、具体的に職場へ提案しましょう。
もしもご自身だけで伝えるのが難しい場合は、主治医やご家族、相談員、ハローワークの障害者雇用担当者など、第三者を通じて職場と調整してもらうこともお勧めです。
てんかんの人に対する職場の配慮(実例)
以下は、実際に職場に理解を求め、取り入れられた配慮の一例です。
- 強い光に影響されるので、外出時にはサングラス、室内でも強い照明を避ける。
- 水分補給は本人のペースで、いつでもできるようにする。
- 横になれるスペースを用意する(ベッドでは転倒があるかもしれないので簡易的な布団や毛布)。
- 驚いた拍子に発作が起きるかもしれないので、冗談でも驚かさないでほしいと周知する。
- 入眠時や起床時に発作が起こりやすい場合、ご家族との連絡を密にする。ご家族から「夜の間に軽い発作があったみたいで、ぼーっとしています」と言われた場合、その日の業務の変更を行う。業務中の休憩も可能とする。
- 発作後の疲労が強いようであれば自宅で休養をすすめる。
- 発作後の休養時や、定期的な通院時などに、有給休暇が使える。
通院と服薬でコントロールしながら働こう
てんかんは、知識がない人からすると「いきなり倒れたらどうしたらいいの?」と不安がられてしまいます。
ですがその不安は解消することができます。これまで見てきたように、てんかんをもっていても通院や服薬によって体調のコントロールができていたり、働く人と職場の両方が、正しい知識と認識を共有していることが重要です。てんかんを理由に、希望する仕事を諦める必要はありません。
ただし、危険を伴う業務や長時間の運転が求められる仕事は、持病や健康状態の管理が他の職種よりも特に厳しく求められていますので、避けたほうがいいと言えるでしょう。
てんかんがあっても、あなたはあなたらしく働くことができます。ご自身の適正にあった仕事を見つけましょう!
就労移行支援サービスについて
障害のため、これまで就労の経験が少なく仕事をするのが不安な方や、働きだす準備を整えたい方には就労移行支援サービスをおすすめします。障害理解や自己理解を深めることで、周りへの配慮の求め方がわかったり、自分コントロールがうまくなり、継続した就労がすることができるようになります。
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