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ペースメーカー使用者が障害者手帳を取得するメリットは?

ペースメーカーを体内に入れている方も、日常生活に支障をきたす場合や身体能力の基準を満たしていることで障害者手帳を取得できます。

今回は、ペースメーカー使用者はどのような障害者手帳を取得できるのか、取得方法や必要書類は何か、障害者手帳を取得するメリットは何かを解説します。

ぜひ参考にしてみてくださいね。

メントス

この記事は社会福祉士・精神保健福祉士として、これまで二つの就労支援機関で障害のある方の支援を行ってきたメントスが担当しています。

ペースメーカー使用者も障害者手帳を取得できる

障害者手帳認定について厚生労働省によると、ペースメーカー使用者は「心臓機能障害におけるペースメーカ等を装着している者」に該当します。

そのため、ペースメーカー使用者も障害者手帳を取得できることとなっています。

障害者手帳とは

障害者手帳には「身体障害者手帳」「精神障害者手帳」「療育手帳」の3種類があります。身体障害者手帳の歴史が最も古く、昭和24年の身体障害者福祉法で施行され、昭和25年に施行されました。

身体障害者手帳は、視覚障害や聴覚・平衡機能の障害、肢体不自由、内臓または免疫機能の障害の方が対象でそれぞれの障害によって等級の基準も異なります。

精神障害者手帳は、統合失調症やうつ病、双極性障害、てんかん、高次脳機能障害、依存症、発達障害等の方が対象。療育手帳は、基本的には知的障害の方が対象の障害者手帳です。よく「子どもしか取得できない」と思っている人もいらっしゃいますが、18歳以上の方も申請できます。正し、判定する場所は異なるため注意しましょう。

ペースメーカー使用者は身体障害者手帳

ペースメーカー使用者は「身体障害者手帳」の対象者となります。以前は一律に1級として認定されていましたが、平成26年4月から認定基準が変わりました。現在では1級、3級、4級と等級認定があります。

その背景は、医療技術の進歩による、人工関節(ペースメーカー含む)を入れた多くの人々が、日常生活に大きな支障なく過ごせるようになったことと言われています。

身体障害者手帳 厚生労働省

ペースメーカー使用者の等級基準

平成26年4月から変更となった基準を解説します。等級基準は、ペースメーカ等の使用度や日常生活活動への支障の程度を基準として、1級、3級、4級のいずれかに認定されます。

<1級の基準>

・先天制疾患(18歳未満で心疾患を発症した方)で体内にペースメーカー等を入れた方

・機器への依存(使用頻度)が絶対的な状態であり、ペースメーカー等を体内に入れている方

・機器の使用頻度が相対的な状態であり、ペースメーカー当を体内に入れていて、身体活動能力が2メッツ未満の方

※2メッツとは、身体活動能力を示す値のことで、運動時の酸素消費量が安静時の何倍かを示す運動強度の単位

<3級の基準>

・機器の使用頻度が相対的な状態で、ペースメーカー等を体内に入れていて、身体活動能力が2~4メッツ未満の方

<4級の基準>

・機器の商品頻度が相対的な状態で、ペースメーカー等を体内に入れ、身体活動能力が4メッツ以上の方

ペースメーカーを最も必要としている方が1級に該当すると言うことになります。認定は一度されれば、ずっと同じ等級というわけではなく、3年以内に再認定を行っているそうです。

手帳申請の方法

身体障害者手帳の申請は、居住地の福祉事務所、町村の障害福祉窓口に事前に相談を行い、指定医師の診察を受ける必要があります。詳細はお住まいの地域の福祉事務所などの窓口に聞くと一番良いですが、今回は埼玉県を例に解説します。

埼玉県は申請から手帳交付までの時間が36日程度と言われています。申請には「身体障害者手帳交付申請書」「身体障害者診断書・意見書(指定医師が作成したもの)」「1年以内に撮影された本人の写真(履歴書サイズ)」「個人番号を確認する書類」の4点が必要です。

手帳の申請に必要なもの

  • 身体障害者手帳交付申請書
  • 身体障害者診断書・意見書(指定医師が作成したもの)
  • 本人の写真(1年以内撮影)
  • 個人番号が確認できるもの

申請用紙や診断書の用紙は基本的に各市町村の障害福祉窓口に設置されています。指定医師の診察を受ける前に各用紙を用意しておきましょう。

障害者手帳を取得するメリット

ペースメーカー 障害者手帳 メリット

いよいよメリットの紹介です。ペースメーカー等を入れている方が障害者手帳を取得するメリットを3つにまとめましたよ。

身体障害者手帳を取得する3つのメリット

障害者雇用枠で配慮を受けながら仕事ができる

ペースメーカー使用者等の心臓機能障害の方が、生活の中で注意が必要なこととして、心臓に強い負荷がかかる活動を避けたり、制限する必要があることではないでしょうか。

そのため就労においても配慮が必要です。

仕事選びの注意点

  • 長時間労働を含む重労働を避ける
  • 通勤距離、通勤時間帯や通勤方法に無理がない事
  • 定期的な通院に理解がある職場であること
  • 高電磁波などペースメーカにーに影響のある環境を避ける

障害者手帳を取得し、障害者雇用枠で働くことで体に負担をかけることなく継続した就労を目指すことが出来ます。

ハローワーク等でも求人をさがすことはできますが、身体障害、内部障害に特化した転職エージェントを利用するのも良いでしょう。

医療費助成を利用できる

最大のメリットは「医療費助成」です。国の公費負担医療制度(更生医療)や地方自治体ごとの医療費助成などが受けられ、治療費が一部の負担のみで済みます。

身体障害者にとって、医療は必要なものですが、家計を圧迫させる大きな存在です。それらの補助をしてくれることはとても有難いですよね。

各種減免制度を受けられる

所得税や住民税、自動車税の軽減、公共料金等の割引サービス、障害者雇用枠での就職なども障害手帳があれば実現可能となります。

運転の制限がない場合には、自動車税の負担が減ることで、車を使うことへの負担も軽減され、人混みを避けてペースメーカー自体も安全な状態で移動できます。

また、タクシーや新幹線の割引サービスも受けられるため、安全確保のために新幹線やタクシーの利用がしやすくなるのです。障害者雇用は検討していない人も、これらの負担軽減のために障害者手帳の取得がおすすめです。

まとめ:ペースメーカー使用者が障害者手帳を取得するメリット

今回はペースメーカー使用者が障害者手帳を取得するメリットについて解説しました。メリットだけではなく、どのような等級基準があるか、交付にはどのくらいかかり、どんな書類が必要かなどの基礎的な情報も知り、継続的な治療を受けるためにも障害者手帳を活用しましょう。

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