- 仕事を始めるために必要な準備って?
- 特別なスキルが必要なの?
- 自分が準備ができているかどうやってわかるの?
皆さんは「職業準備性」という言葉を聞いたことがありますか?
「職業準備性」とは障害のあるなしに限らず、職業生活を始めるために必要な条件が用意されている状態、能力のことをいいます。
能力と聞くと特別な資格や経験が必要に思うかも知れませんが、土台となるものは実は健康管理なんです。
さらに生活習慣・作業遂行能力や対人関係のスキルなども必要です。
この職業準備性をチェックすることで、今の自分が働く準備が整っているかを確認することができます。
この記事では、職業準備性ピラミッドとそのチェックリストについて詳しく説明していきたいと思います。
職業準備性とは
先ほど、職業準備性とは、働くにあたっての理解・生活習慣・作業遂行能力や対人関係のスキルなど基礎的な能力と説明しました。
就労に必要なスキルとは具体的にどのようなものなのでしょうか?
継続した就労のためには「健康管理」「日常生活管理」「対人技能」「基本的労働習慣」「職業適性」の5つ能力が必要です。
そしてこれらを階層別に整理したものが、職業準備性ピラミッドと呼ばれるものです。
職業準備性ピラミッドについて
職業準備性ピラミッドは基礎的な能力から順に積み上がっています。
いくら職業適性があったとしても、土台がしっかりしていないと・・・
ピラミッドはぐらぐらとしてしまい、長く就労を続けることが難しくなってしまいます。
これらの5つのスキルを高めるために、それぞれのスキルについて詳しく説明したいと思います。
必要な5つのスキル
ピラミッドの一番基礎である土台の部分から順に見ていきましょう。
1.健康管理
「健康管理」とは、
- 自分自身の障害への知識や理解がある
- 服薬等の健康管理ができる
- 就労のための体力がある
- 病気の予防や早期治療のための対処ができる
など、自分自身の健康をしっかりとコントロールするスキルになります。
2.日常生活管理
「日常生活管理」とは、
- 基本的な生活リズムを整えられる
- 身だしなみを整えることができる
- 余暇活動を楽しめる
- 金銭管理ができる
など、規則正しい生活を送るスキルです。
3.対人技能
「対人技能」とは、
- 他者とのコミュニケーションがとれる
- 感情のコントロールができる
- 協調性がある
- 自己発信ができる
など、他者と意思疎通を図るためのコミュニケーションのスキルになります。
4.基本的労働習慣
「基礎的労働習慣」とは、
- 適切な言葉遣いができる
- 基本的なビジネスマナーを身につけている
- 就業する上でのルールを守ることができる
- 報告・連絡・相談等の習慣を身につけている
など、会社のルールに沿って業務を進めていくスキルになります。
5.職業適性
「職業適性」とは
- 職務への適性
- 職務遂行に必要な知識・技能
- 正確性
- 処理スピード
仕事内容によって求められるスキルも異なりますが、業務遂行に必要な知識や技能といって良いでしょう。
職業準備性チェックリスト
ネット上に色々な機関のダウンロード可能なチェックリストを見ることができるのですが、その中でも秀逸なチェックリストを紹介したいと思います。
こちらのチェックリスト(エクセルデータ)は質問に従って1~4までの数字を入れていくだけで、5角形のレーダーチャートであなたの職業準備性を見える化してくれます。
(4=完璧にできる 3=大体できる 2=支援があればできる 1=より充実した支援が必要 該当なしは空白)
職業準備性を高めるには、このようなチェックリストなどを用いて自分自身に不足するスキルを把握し、職業準備性の向上に取り組む必要があります。
職業準備性を高めるには
ピラミッドは土台がしっかりしていないとスキルを積み上げていくことができませんが、必ずしも一人の力で土台から積み上げなければならないわけではありません。
土台となる「健康管理」は、自分自身で体調管理をすることが難しい場合は、医療機関や専門家の定期的なチェックを行い早めに治療を行うことが大切です。
では「対人技能」や「職業適性」はどうでしょうか?
自分自身の足りない部分を客観的に判断することは非常に難しいのではないでしょうか?
障害者就労移行支援事業所では、職業準備性を身につけるための様々なプログラムが用意されています。
アンガーコントロール講座
リラクゼーション講座
メンタルケア講座
機能的コミュニケーション講座
就職準備講座
ビジネスマナー講座
社会生活スキル
自立機能講座
対人行動講座
自己理解講座
職業スキル講座
職業準備性のチェックやスキルアップには就労支援機関のサポートを受けるのが効果的です。
職業準備性ピラミッドのスキルアップをすべて自分一人の力で行い、全て身につけなければいけないわけありません。
足りない部分を「どうやって補っていくか」という視点で、医療機関や家族、支援機関のサポートを受けながら、整えていけば良いのです。
就労の準備を整える場である就労移行支援事業所は障害者手帳がなくても利用できる場合も多いですので、まずは資料を取り寄せてみるとよいでしょう。
就労移行支援ってどんなところ?
おすすめの就労移行支援事業所
おすすめの就労移行支援
- ウェルビー まずは資料請求から始めてみよう!
- LITALICOワークス 全国事業所数No.1 近くの事業所を見学しよう!
- ココルポート 昼食・交通費補助あり 経済的負担が少なく通える!
すでに準備が整っている方は
プロのキャリアアドバイザーのサポートを得ながら、企業とのより良いマッチングや就活サポートを受けることのできる転職エージェントを利用しましょう。
障害者手帳を取得し、オープン就労(障害者雇用)を目指す方におすすめなのは障害者向けの転職エージェントです。
障害者雇用であれば、障害の特性に配慮してもらえるので継続した就労がのぞめます。
こちらの記事も参考にして下さいね。
- 障害者雇用 関連おすすめ記事
- 障害者雇用は デメリットしかない!ひどい!やめとけ!は嘘です
”障害者枠はずるいの?”障害者雇用のメリットや大変なこと