- 症状によって集中力や判断能力が低下する時もあるので不安がある・・
- 妄想によって職場でのコミュニケーションに支障がある・・
- 薬の副作用で睡眠不足や倦怠感を感じていることが多い・・
統合失調症の人が転職先・就職先を探すときに「どんな仕事が向いているんだろう?」と思うことがあるでしょう。
また、職場が決まったとしても、長く続くのか心配になる人も少なくありません。
この記事は、統合失調症の人が働く上で必要な「症状の基礎知識」「向いている仕事」「長く続けるコツ」を解説します!
転職・就職したい統合失調症の人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
統合失調症の基礎知識
統合失調症とはどんな病気なのでしょうか?
まずは症状について解説していきたいと思います。
仕事を続けるうえで大切なことの1つは「自己理解」です。
しっかりと理解することで、会社の人に説明するときなども、伝えやすくなりますよ。
主な症状は3パターン
統合失調症は「幻覚・妄想」というイメージが大きいですが、それ以外にも様々な症状があります。それらは「陽性症状」「陰性症状」「認知障害」の3パターンがあり、それぞれに細かな分類があります。
陽性症状・・・幻聴、幻視などの幻覚症状や妄想。連合弛緩(話がまとまらないこと)や興奮、猜疑心(疑う気持ち)など。
陰性症状・・・感情の平板化(喜怒哀楽や共感性の乏しさなど)や自閉傾向、抑揚のない話し方、無関心になるなど。
認知障害・・・注意散漫や記憶力の低下、作業効率の悪さなど。
統合失調症の人が働くことのメリット
統合失調症の人が働くことには、多くのメリットがあります。
- 経済的な自立
- 社会とのつながりを保てる
- 生活にリズムが整う
- 新たなスキルを習得できる
- 自己成長と達成感を得ることができる
しかし、統合失調症の人が働くことを考える際には、個々の症状や能力、興味、そしてサポートの可用性を考慮することが重要です。
仕事への影響はあるのか?
妄想や幻聴のイメージが強いと、「働けるの?」と思われたり、本人も思ってしまうでしょう。
確かに、入院が必要なレベルになると働くことは難しいです。しかし、治療を続けながらもしくは、治療をしっかり行なって就職した人もたくさんいます。
統合失調症だから難しい、と決めつけずに治療をしっかりする・続ける、できることや症状の管理をするなどの工夫をすれば働くことは可能ですよ。
統合失調症の人に向いてる仕事ってあるの?
先述したように、統合失調症の人で働いている人はたくさんいます。
ただし、どの職種でも大丈夫か…というと出来れば「続けやすい」「向いている」ところの方が負担が少ないでしょう。
向いてる仕事とは?
症状の出現の仕方や、他に持つ障害、性格傾向などの個人差があります。
全員に確実に「向いている仕事」と言い切れるわけではないですが、一人でできる業務内容やコツコツと作業を進められる場所の方が向いているでしょう。
- 工場や製造関連
仕分けやピッキング、組み立て等の作業はコミュニケーションの機会が少なく、黙々と進められる場合が多いです。 - 元々得意なもの
統合失調症の人は、後天的な要因で症状が出現した人も多いです。元々得意だったことや好きなことを少しでも活かせることなら自信もつきやすく、転職時にアピールしやすい可能性が高まります。ただし、症状管理には気を付けましょう! - 医療や福祉関連
意外と多いのが「医療福祉」業界です。症状を理解してくれる人が、一般企業よりも多い可能性が高まります。特に清掃員や事務員は、コツコツと作業を進められるでしょう。一方で、資格をとってサポート側になる人もいるようです。
統合失調症の人が働く際の具体的な成功事例
統合失調症の人の継続就労のいくつかの具体的な事例を紹介します。
Aさんは統合失調症を持つ30代の女性で、一般企業の事務職として働いています。彼女は就労移行支援施設でPCスキルやコミュニケーションスキルを学び、その後、一般企業での就労に成功しました。彼女は定期的な医療ケアと、職場でのサポートを受けつつ、安定した働き方を続けています。
Bさんは統合失調症を持つ40代の男性で、地元のスーパーマーケットでパートタイムとして働いています。彼は就労継続支援B型の施設で働き始め、その後、地元のスーパーマーケットでの就労に移行しました。彼は週に数日、短時間だけ働くことで、ストレスを管理しながら働き続けています。
Cさんは統合失調症を持つ50代の女性で、自宅でハンドメイドのアクセサリーを作り、オンラインで販売する自営業を営んでいます。彼女は自分のペースで働くことができ、自分の興味とスキルを活かして収入を得ています。
適切なサポートと理解のある環境があれば、統合失調症の人が有意義な仕事を見つけ、成功することが十分に可能です。
統合失調症の人が仕事を長く続けるコツ
転職・就職活動をする上で、「長く続ける」ことも考えることは大切です。
「とにかく働きたい」という気持ちも否定はしませんが、症状が悪化してしまったら意味がありません。ここでは、仕事を長く続けるコツを解説します!
面接のときに統合失調症であることを伝える
勇気のいることかもしれませんが、周囲の理解を得ることが長期雇用において大切です。
今の症状を伝えることと、どんなときにどのような症状が出やすいかを伝えましょう。また、症状を出にくくするために自分自身で行える工夫と、可能であればしてほしいことを伝えられると良いですね。
特にはじめのうちは、出勤日数や時間を少なくして慣れていけるようにしたり、日勤と夜勤などのバラバラなシフトではなく、固定することで身体を慣らしていけると負担が少ないです。
無理や頑張りすぎることはやめる
職場が決まって「頑張るぞ!」という気持ちになることは自然なことです。
しかし、無理をしすぎることで疲労が蓄積し、症状の悪化に繋がります。悪化すると自分も苦しいですが、職場にも少なからず迷惑が掛かります。
「早く慣れよう」と焦らずに、続けられるように自分自身の体調や心の変化と相談していきましょう。
無理をしないためにも、出来れば短時間パートや出勤日数が調整できる仕事からはじめることをおすすめします!
統合失調症の人が働くための支援制度を利用する
統合失調症の人が継続して就労するためには、支援制度を利用することをおすすめします。
- 障害者雇用制度: 日本では、一定の規模以上の企業に対して、全従業員の一定割合を障害者で確保することが法律で義務付けられています。
- 職業リハビリテーション: 統合失調症の人が働くためのスキルを習得したり、職場での対人スキルを向上させたりするためのプログラムです。
- 就労移行支援: 統合失調症の人が働くためのスキルを習得し、実際の職場で働くための準備をするための制度です。専門のスタッフが個々のニーズに合わせたサポートを提供し、就労に向けたステップを踏み出すことを支援します。
- 就労定着支援: 統合失調症の人が働き始めた後も、必要に応じてサポートを提供する制度です。これには、職場での問題の解決や、ストレス管理の方法の提供などが含まれます。
- 障害者自立支援医療(精神通院): 精神的な障害を持つ人々が、地域社会で自立した生活を送ることを支援するための医療制度です。これにより、統合失調症の人が必要な医療ケアを受けつつ、働くことが可能になります。
これらの制度を利用するためには、医療機関や地域の社会福祉資源と連携することも大切です。
まとめ 統合失調症でも個人差がある
障害を持つ人は自己理解を深め、自分に合う職場選びをした方が長期的に考えても良い方向に向かうでしょう。
でも自分がどんな仕事に向いているのか分からない人も多いですよね。統合失調症をもつ人が全員同じ症状ではありません。
統合失調症の人で転職・就職活動に困っている人は自己理解のためまずは就労移行支援などを利用して就労の準備を整えることも大切です。
就労移行支援ってどんなところ?
就労移行支援事業所 3つのタイプ
就労移行支援事業所は大きく3つに分けることが出来ます。
統合失調症の方が自己理解を進めるには「atGPジョブトレ 統合失調症コース」がおすすめです!
統合失調症特化の就労コースなので、安心して同じ障害をもつ仲間と一緒に就労に向けたトレーニングを受けることができます。
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