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不安障害は障害者手帳をもらえる?申請方法とメリットについて

不安障害だと障害者手帳がもらえないのでは?と不安に思っている方もいるのではないでしょうか。

また、申請方法や障害者手帳をもつメリットがわからず、取得しようか悩んでいるという人もいるかもしれませんね。

そんな方のために、今回は障害者手帳の対象者や申請方法、メリットなどを解説します。

この記事でわかること

不安障害は障害者手帳をもらえる?

障害者手帳の申請方法は?

障害者手帳を取得するメリットは?

障害者手帳をもっていると様々なサービスが受けられますので、この記事を参考にぜひ、申請を検討していただければと思います。

障害者手帳とは

不安障害の方が申請できる障害者手帳の正式名称は、「精神障害者保健福祉手帳」といいます。

精神障害者保健福祉手帳は、精神障害をもつ人の自立と社会参加を進める目的でつくられた制度です。障害者手帳をもっていると、税金の負担が軽減されたり、障害者雇用の求人へ応募できたりと、様々なサービスを受けることができます。

障害者手帳は障害年金と混同されやすいですが、別の制度です。そのため、障害者手帳の等級と障害年金の等級が同じになるとは限りません。

また、精神障害者保健福祉手帳は2年に1度の更新が必要です。障害者手帳を取得した際は有効期限を確認し、更新を忘れないようにしましょう。

不安障害でも障害者手帳はもらえる?

精神障害者保健福祉手帳はすべての精神障害が対象となりますので、不安障害の人も障害者手帳をもらうことができます。しかし、全員が取得できるわけではありません。長期的に日常生活や社会生活が制限されている場合にのみ、交付されます。

ここで、長期的とはどの程度の期間をいうのか疑問に思われた方もいるのではないでしょうか。具体的には、初診日から6か月を経過していることが申請の条件となります。

また、日常生活や社会生活における制限の度合いにより、等級が1級〜3級まで分かれています。

1級

精神障害であって、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの

2級

精神障害であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの

3級

精神障害であって、日常生活若しくは社会生活が制限を受けるか、又は日常生活若しくは社会生活に制限を加えることを必要とする程度のもの

引用:精神障害者福祉手帳|治療や生活へのサポート|メンタルヘルス|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

いずれの等級にも該当しない場合は、不支給通知が交付されます。

障害者手帳の申請方法

障害者手帳は、初診日から6か月を経過した日以降に申請することができます。まずは初診日の確認をしましょう。

申請から交付までは、1か月半〜3か月ほどかかります。基本的にはご本人が申請しますが、代わりにご家族や医療機関関係者が手続きをすることも可能です。

次に、障害者手帳の申請に必要な書類と申請までの流れを説明します。

必要書類を集める

申請に必要な書類は、下記の通りです。

  • 申請書
  • 障害者手帳用の診断書(初診日から6か月を経過した日以降に作成されたもの)または年金証書
  • 顔写真(縦4センチ×横3センチ)
  • マイナンバーがわかるもの
  • 本人確認書類(証明書類により、2点証明が必要な場合があります)

代理人が申請する場合は、上記に加えて下記の2点が必要です。

  • 代理権の確認書類(委任状など)
  • 代理人の身元確認書類(証明書類により、2点証明が必要な場合があります)

注意点は、診断書の有効期限です。診断書は、作成された日から3か月以内のものを提出する必要があります。申請手続きを先延ばしにしていたら、診断書の有効期限が過ぎていた・・・ということも少なくありません。診断書が完成したら早めに申請を済ませておくと安心です。

診断書にかかる費用については助成制度を設けている自治体もありますので、お住まいの市区町村のHPや障害担当窓口で確認してみると良いですよ。

申請をする

申請から障害者手帳を取得するまでの流れは、下記の通りです。

  1. お住まいの市区町村の障害担当窓口で必要書類を受け取る
  2. 医療機関で診断書を作成してもらう(診断書は、精神障害の診断や治療をする「精神保健指定医」に作成してもらう必要があります)
  3. お住まいの市区町村の障害担当窓口で必要書類を提出する
  4. 診断書に基づき、精神保健福祉センターが手帳の交付可否や等級を判定する

手帳を受け取る

お住いの市区町村の障害担当窓口で手帳を受け取ることができます。

なお、診断書ではなく年金証書で申請をする場合は、精神保健福祉センターによる判定はありません。基本的には、年金と同じ等級の障害者手帳が交付されます。

障害者手帳をもつ3つのメリット

この項では、障害者手帳をもつメリットを3つご紹介します。

障害者雇用の求人に応募できる

障害者手帳をもっていると、障害者雇用の求人に応募することができます。

障害者雇用は障害の有無にかかわらず、誰もが自身の能力を活かしながら自立した生活を送れるようにつくられた制度です。障害特性や体調について会社からの理解や配慮を得やすいことが、障害者雇用のメリットといえます。

障害を明かさずに一般就労をしている場合、体調不良となった際に会社を休む理由を考えるのも一苦労します。障害者雇用であれば、企業側も障害があることを知った上で採用していますので、不調となったときにも説明がしやすいですよね。

また障害者雇用は、業務内容や職場環境などに配慮している企業が多いため、無理なく長く働きたいという方にオススメです。

一方、給料や求人数が一般雇用と比較すると少ないことがデメリットとして挙げられます。

そのため、一般就労を希望しているという方もいるのではないでしょうか。そして中には、障害者手帳をもっていると企業側に障害があることを知られてしまい、採用されにくくなるのではないかと不安に感じている方もいるかもしれませんね。

しかし、心配はありません。なぜなら、一般雇用で求職活動をしている際に、障害者手帳をもっていることを開示する必要はないからです。申告しない限り障害者手帳を取得していると知られることはありません。

障害者手帳をもっていれば、一般雇用・障害者雇用のどちらの求人にも応募することができますので、働き方の選択肢を広げることができますよ。

障害者雇用で転職するなら

所得税や住民税が控除される

ご本人や配偶者、扶養している親族に障害者手帳をもっている人がいる場合に受けられる税金の制度です。障害者手帳の等級により、決められた額の所得控除が受けられます。

所得税と住民税の控除額は下記の通りです。

区分対象者所得税住民税

障害者
障害者手帳2・3級の人
27万円

26万円

特別障害者
障害者手帳1級の人
40万円

30万円

同居特別障害者
障害者手帳1級で同一生計の扶養家族や配偶者がいる人
75万円

53万円

住民税と所得税の他にも、相続税や贈与税、自動車税などの負担軽減措置があります。税金の制度は改正されることもありますので、控除額などの情報は国税庁のHPをチェックしてみてください。

障害者と税|国税庁 (nta.go.jp)

様々な割引サービスや優遇が受けられる

税金の控除以外にも経済的な負担軽減につながるサービスがあります。サービス内容は地域や事業者ごとに異なりますので、ここでは一部をご紹介します。

  • NHK受信料の減免(全国一律のサービス)
  • 電車、バス、タクシーなどの運賃割引
  • 携帯電話料金の割引(ドコモ、au、ソフトバンク)
  • 水道料金の割引
  • 公共施設の入場料の割引(美術館、博物館、動物園、駐車場など)
  • テーマパーク、スポーツ施設、映画館などの割引
  • 心身障害者医療費助成(障害者手帳1級の人が対象)
  • 福祉手当(特別障害者手当など)
  • 公営住宅の優先入居 など

たとえば、携帯料金についてはドコモ、au、ソフトバンクが障害者割引を行っています。対象となるプランや割引内容は携帯会社により異なりますので、各事業者を比較してみると良いでしょう。

テーマパークについては、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン東京ディズニーリゾートなどにも障害者割引があります。テーマパーク好きにとっては嬉しいサービスですね。

障害者手帳の取得を迷っている方へ

ここまで障害者手帳の申請方法やメリットを解説してきましたが、手帳の申請をまだ迷っているという人もいるかと思います。

取得に踏み切れないのは、障害者手帳をもっていることを人に知られたくないという理由もあるかもしれませんね。

障害者手帳は、基本的に自ら開示しなければ周囲の人にもっていると知られることはありません。手帳によるサービスを利用する際は、障害者手帳の提示が必要となりますが、その他の場所で開示する義務はありません。

障害者手帳の申請は任意です。手帳をもっていなくても、自立支援医療や障害福祉サービスを利用することはできますので、メリットを感じない人は無理に申請をする必要はないでしょう。

障害者手帳の取得で悩む場合は、お住まいの市区町村の障害担当窓口や精神保健福祉センター、医療機関などで相談すると、アドバイスをもらえますよ。

不安障害の障害者手帳に関するまとめ

いかがでしたか?最後にもう一度、ポイントをおさらいしておきましょう。

  • 不安障害でも条件に該当していれば障害者手帳を取得できる
  • 障害者手帳を申請するためには、初診日から1年6か月を経過している必要がある
  • 障害者手帳を取得すると、障害者雇用への応募や税金の控除、割引サービスなどが受けられる
  • 障害者手帳をもっていなくても、自立支援医療や障害福祉サービスを利用できる

今回は障害者手帳の対象者や申請方法、メリットなどについて解説してきました。この記事をご覧になり、使いたいサービスがあった方はぜひ、障害者手帳を申請してみてください!

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